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『シャイニングフォース・黒き竜の復活』の問題点・その4

『シャイニングフォース・黒き竜の復活』の問題点とは? その4

はじめに

 

このシリーズ記事は、セガより2004年に発売された、ゲームボーイアドバンス(GBA)ソフト『シャイニングフォース・黒き竜の復活』(以下『黒き竜』)の問題点を掘り下げていく連載企画の第四回目である。

このゲームについて詳しくは、以下のリンク先を参照のこと。

 

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今回のテーマは「新規キャラクターの必要性」について

 

今回取り上げるのは、『黒き竜』で初登場した三名の新規ユニット(キャラクター)について。

『黒き竜』では、オリジナルのメガドライブ版『シャイニングフォース・神々の遺産』(以下『神々の遺産』)には登場していない、新規ユニットが存在する。

まず一人目は「ナーシャ」という、「ルーンファウスト国」(主人公たちから見れば「敵国」)の姫。種族は人間で、職業は「シャーマン」(転職後は「セイント」)。

二人目は「ズイカ」という、「昆虫+人間の忍者」っぽい外見の人物。種族は「昆虫兵」で、職業は「アサシン」(転職後は「キラーマシーン」)。

三人目は「キョウカQ」という、「カード使い」と名乗る人物である。種族は不明。職業はそのまま「カード使い」(転職はできない)。

ここからは、この三人について掘り下げて行き、このゲームに必要であったかどうか考えてみたい。

 

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 ナーシャとは?

 

ではまず、一人目の新規ユニット「ナーシャ」とはどんなキャラクターか、ということを見ていく。

 

彼女は「ルーンファウスト国」の姫君である。「シャーマン」(いわゆる「巫女」)としての能力を持つ。

ルーンファウスト国とは、このゲームの舞台「ルーン大陸」の東側に存在する国のこと。「アーク・レイ・ラムラドゥ皇帝」という、立派な善王が治めている平和な国である。

ところが、「軍師・ダークソル」という男が現れてから、皇帝は豹変し、ルーンファウスト国は軍事大国化。この世界に伝わる、謎の「神々の遺産」を狙い、他国を侵略し始めるのだった…。

 

…まったくの余談だが、どうもこの「軍事大国化して暴走する東の国家」という設定、かつての「大日本帝国」のようではないか? と私なんぞは思うんだが。気のせいだろうかね?

 

ナーシャは、国を憂い、何度も父王に戦争を止めるように言うが、ダークソルに洗脳されている皇帝は聞く耳を持たない。彼女はダークソルの怒りを買ってしまい、彼の部下に殺害されそうになる。

だが、そこに「キョウカQ」と名乗る人物(詳しくは後述)が現れて、ナーシャを救うのだった。そして彼女に「城を抜け出して、光の軍勢(シャイニングフォース)という部隊(本作の主人公が率いる部隊)に合流しなさい」とアドバイスする。

アドバイス通り、ナーシャは城を抜け出す。そこで突如現れた「ズイカ」と名乗る人物(こちらも詳しくは後述)と共に戦い、「光の軍勢(シャイニングフォース)」との合流を目指すことになるのだが…(途中からキョウカQも参戦する)。

と、まあ、こんな設定である。

なお、当然だが、『神々の遺産』では「ラムラドゥ皇帝に娘が居る」という設定は存在しない。

 

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ナーシャが存在することの問題点とは?

 

では、ユニットとしてのナーシャはどんなものか? ということも見よう。

 

彼女の特徴は「魔法防御力が異様に高い」こと*1

さらに、回復魔法、補助魔法が使用できること。彼女の持つ魔法は、『神々の遺産』では登場しないものだ。

これにより、彼女を使用すると『神々の遺産』よりも攻略難度が下がる可能性がある。

 

ナーシャが存在することの問題としては、一部のイベントシーンに彼女が現れて、勝手に喋ってしまうこと。

これは以前書いたが、『神々の遺産』では喋らなかった主人公が、本作では勝手に喋るのでイライラするのと同じことだ。

 

あと、「ナーシャ編」という新規イベント・新規マップが追加されていること(全3マップ)。

これは正直言うと、蛇足だと思う。それに、この新規マップで登場する新たな敵ユニットも、本来の『シャイニングフォース』の雰囲気にはそぐわない気がする。

…と言うよりは、ナーシャというキャラクターそのものが、『シャイニングフォース』の雰囲気には合わない。どこか『ラングリッサー』シリーズ(メサイヤ)や『グローランサー』シリーズ(アトラス)の美少女キャラクターを思わせるため。

 

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ズイカとは?

 

では、二人目の新規ユニット「ズイカ」とは、どんなキャラクターかを見ていこう。

 

彼は、人間と昆虫を掛け合わせたような外見をしており、忍者のようにも見える。実際、忍者のような動き・攻撃をするユニット。

ナーシャが城を抜け出した際、突如現れて彼女を守るように寄り添い、共に戦う。その過去・正体は不明。

彼もまた、後に「光の軍勢(シャイニングフォース)」に合流することになる。

ユニットとしては、『神々の遺産』の時から居る「ハンゾウ」(隠しユニットの忍者)とかぶってしまうため、ハンゾウを仲間にした場合は影が薄いかも知れない。

 

このキャラクターの問題は、どうしても『シャイニングフォース』のキャラクターというよりは、『フェーダ~エンブレム・オブ・ジャスティス~』(スーパーファミコンのゲーム。元『シャイニングフォース』スタッフによるシミュレーションRPG。発売元・やのまん)に登場する「トビカゲ」(これも「昆虫+人間」っぽい外見をした忍者タイプのユニット)を思わせてしまうところだろう。

『フェーダ』*2ならいいとして、『シャイニングフォース』には相応しくないキャラクターだと思う。

 

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キョウカQとは?

 

最後に、三人目の新規ユニット「キョウカQ」について見ていこう。

 

先ほども書いたように、彼は「カード使い」と名乗る謎の人物である。種族すらよく分からない。

ナーシャがピンチに陥った時に救い、共に戦うようになる。彼も後に「光の軍勢(シャイニングフォース)」に加わる。

 

なお、「カード」というのは、オリジナルの『神々の遺産』には存在しないシステム。

「カード」(全55枚)は、様々な条件で手に入るもの(中にはかなり入手困難なものもある。例えば「特定のボスを、特定のユニットが撃破する」など)。「カード」に描かれているのは、味方ユニットや敵ユニットの姿であり、キョウカQのみがその「カード」を装備出来る(四枚まで)。そしてそのカードが持つ力を引き出して、戦闘に利用できるわけだ(カードによってその効果は異なる。例えば「ナーシャのカード」を使うとMPを回復できる、など)。

 

キョウカQが存在する事の問題点は、その「カード」の使い方によっては「ゲームバランスが崩壊する可能性がある」ことだろう。プレイヤーの好みによっては、全く使用されないユニットかも知れない。

それと、「カードをコンプリートする」という、新たな要素が加わったことには賛否あるだろう。カードは二周目以降も持ち越せるが(そもそも「周回プレイ」自体、『黒き竜』にしか存在しない)、二周目にしか手に入らないものもあるため、コンプリートするには最低でも二周プレイする必要がある。私は、この新要素は要らなかったと思う(と言いつつコンプリートしてしまったが…)。

ちなみに、「カードをコンプリートしたときの特典」だが…、あえてここでは詳しく書かないが、「何とも形容し難いもの」*3で…。

 

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結論

 

では、本作に新規ユニット三名を登場させる必要はあったか? と考えてみると、私の個人的な思いとしては「必要なかった」である。

三名とも、本来の『シャイニングフォース』の雰囲気にはそぐわない印象があるし、この三名を使用することによってゲームバランスが変化してしまうこと、イベントシーンの改変や、追加マップ、追加システムがあることが鬱陶しい。

 

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おわりに

 

今回は、新ユニットが登場することの問題を解説した。

次回はまた別の問題を取り上げたい。

 

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参考にしたゲーム

  • 「シャイニングフォース 黒き竜の復活」(ゲームボーイアドバンス/発売元・セガ)
  • 「シャイニングフォース 神々の遺産」(メガドライブ/発売元・セガ)
  • 「フェーダ~エンブレム・オブ・ジャスティス~」(スーパーファミコン/発売元・やのまん)

参考文献

  • 「シャイニングフォース 黒き竜の復活 ファイナルコンプリートガイド」(ファミ通責任編集/エンターブレイン)
  • 「小学六年生特別増刊 シャイニングフォース 神々の遺産 設定資料集」(小学館)

 

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*1:この「魔法防御力」は『神々の遺産』には存在しないステータス

*2:このシリーズは、プレイステーションの『フェーダ2』までは出たが、今は停止状態である。既に発売元もゲーム事業を撤退している

*3:ヒント・『神々の遺産』では隠し場所さえ分かれば容易に入手できる隠しアイテム