ろーだいありー

ゲームレビュー・ゲームプレイ記録、『メガテン』考察、本の紹介、音楽レビュー、写真、映画評など。

シリーズ記事「『超國家機関ヤタガラス』はなぜ怖ろしいのか?」・第七回目

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(※画像はイメージです)

シリーズ 「超國家機関ヤタガラス」はなぜ怖ろしいのか?

・第七回目「『第八話・鉄塔の悪魔』の問題点と、植民地支配の描き方、『新しい歴史教科書』との符合点、明治礼賛ブームの危機感など」

はじめに

※このブログは、『女神転生(メガテン)』ファンの個人による非営利ブログであり、発売元のゲームメーカー様とは一切関わりありません。予めご了承ください。

 

このシリーズ記事は、『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団』(以下『超力兵団』。「プレイステーション2(PS2)」専用ゲームソフトとして2006年に「アトラス」社より発売されたもの。『メガテン』シリーズの一種で、ジャンルはRPG。現在は絶版)に登場する架空の組織「超國家機関ヤタガラス」(以下「ヤタガラス」。モデルは「国家神道」であり、極右思想・天皇崇拝思想を持つ)を「徹底的に批判するため」と、「この『超力兵団』そのものが持つ問題点を徹底的に暴いて批判するため」、さらに「この『葛葉ライドウ』シリーズはもう封印作品とすべきである。特に『超力兵団』についてはどんな形であれ(ゲームソフトに限らず)、二度と世に出すべきではない」ということを訴えるために書くものである。

なぜこういうことを訴えるのかは、これまでの記事を参照してほしい。今回の記事にもその答えは示している。

この『超力兵団』に関しては、新作(三作目)・リメイク・移植・配信・メディアミックスなどの全てを、今後は一切出して欲しくない理由のうち、ひとつを先に説明しておく。

「今、日本の学校で使われている『歴史教科書』の記述が、どんどん後退している(特に「近代の戦争における、日本の加害歴史」をあまり書かないようにしている)」という事態に危機感があり、それから「日本が引き起こした戦争を美化するような、『歴史修正(改竄)主義』が台頭している(「歴史修正(改竄)本」が書店に溢れかえっている)」事態にも危機感があるため。
それとどう関係があるのかというと、この『超力兵団』は、「戦前(1931年)の大日本帝国」(あくまで架空のものだが)だけを舞台とした作品だからだ。今後このシリーズを作るとなると(リメイクも含む)、「このような、『後退した歴史教科書』・『歴史修正(改竄)本』でしか日本の歴史を学んだことのない若者向けのシナリオを作るのではないか」、「歴史修正(改竄)主義者向けのシナリオを作りそうで、子どもと若者には特に危険だ」という懸念があるから、一切出して欲しくないと訴えているわけだ。

この記事には、ゲームの「ネタバレ」も多く含むので注意。

また、このゲームをプレイされたことが無い方には理解できないであろうことは、お断りしておく。

 

もうひとつお断りしておくが、本記事と前回までの記事で、この『超力兵団』の「設定・世界観・キャラクター描写・ストーリー」などに関する事柄はすべて、PS2のゲーム『超力兵団』及び、続編の『デビルサマナー葛葉ライドウ対アバドン王』(こちらもPS2専用ゲームソフト。2008年発売。現在は絶版)と、この二作の説明書・各種公式攻略本や、『超力兵団』の公式設定資料本のみを参考にして書いた。それ故、この二作を題材とした「メーカー公認のコミック・ノベライズ・ドラマCD」といったものは一切参照していない(私はこの類の商品は一切購入せず、閲覧・視聴もしないため)。予めご了承あれ。

 

それからもうひとつ注意。このブログシリーズは、「日本だけに都合よく歴史を捏造する歴史修正(改竄)主義者(多くは右派論客)には徹底して対抗する」こともテーマに含まれるが、決して「天皇制は絶対に廃止せよ」ということを訴えるために書いたものではない。その点は覚えておいて欲しい。私は別に天皇制廃止論者でも、天皇原理主義者でもない。また、右翼・左翼とも無関係の「自称中道派」である。

ただ、「天皇制には差別などの問題点が多い」こと、「昭和天皇には戦争責任があるのに、その責任を取らなかった」こと、「天皇家や天皇制、及び天皇家の象徴である日の丸・君が代を嫌う人は、国内外問わず数多く存在する」ことは知っておいて欲しい、ということは言っておく。
特に、若者向け作品を手がけるゲームクリエイターや漫画家、アニメ作家、ライトノベル作家などはそのことを知っておく方がいいだろう。無知な人が「天皇が出てくる作品、戦争を題材とした作品」を作ると、内容によっては時に国際問題にも発展する可能性があることは認識すべきである。

 

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ゲームの概要・あらすじ・ヤタガラスとは何か・『新しい歴史教科書』とは何か

詳しくは前回までの記事を参照のこと。

 

↓リンク先。

シリーズ記事「『超國家機関ヤタガラス』はなぜ怖ろしいのか?」・第一回目 - ろーだいありー

シリーズ記事「『超國家機関ヤタガラス』はなぜ怖ろしいのか?」・第二回目 - ろーだいありー

シリーズ記事「『超國家機関ヤタガラス』はなぜ怖ろしいのか?」・第三回目 - ろーだいありー

シリーズ記事「『超國家機関ヤタガラス』はなぜ怖ろしいのか?」・第四回目 - ろーだいありー

シリーズ記事「『超國家機関ヤタガラス』はなぜ怖ろしいのか?」・第五回目 - ろーだいありー

シリーズ記事「『超國家機関ヤタガラス』はなぜ怖ろしいのか?」・第六回目 - ろーだいありー

 

それから、関連記事として以下の記事も参照のこと。

「ヤタガラスはなぜ怖ろしいのか?」に関しての付記 - ろーだいありー

『市販本 新しい歴史教科書』(2001年発売)を批判する。※追記あり - ろーだいありー

 

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今回のテーマは「第八話の問題点」などだが…

 では、今回のテーマを発表しよう。

 

「『第八話・鉄塔の悪魔』の問題点と、植民地支配の描き方、『新しい歴史教科書』との符合点、明治礼賛ブームの危機感など」とする。

今回は、「第八話・鉄塔の悪魔」を読み解いていく。さらに前回同様、『新しい歴史教科書』「新しい歴史教科書をつくる会」が作った教科書。現在は絶版だが、これを受け継ぐものは今でも二社から出ている)との符合点も見ていく他、このゲームが持つ様々な問題点もさらに掘り下げよう。『新しい歴史教科書』についての詳細は、先ほど紹介したリンク先にある記事を参照のこと。

 

前回は「第伍話・地底参佰米の対決(ちていさんびゃくめーとるのたいけつ)」を解説した。陸軍造船所の最深部で、敵対する陸軍少尉・宗像と出会う。宗像が召喚したアビヒコ・ナガスネヒコと戦い、ヒロインの「大道寺伽耶」を救い出すという話であった(詳しくは前回記事を参照のこと)。
その後の第六話では、今度は伽耶が自ら姿を消してしまう。第六話に関しても気になる点はあるのだが、今回は取り上げない。また別の機会に紹介しよう。

第七話については、「『超國家機関ヤタガラス』はなぜ怖ろしいのか?」第二回目から第五回目を参照してほしい。

 

そして第八話では、第伍話で取り逃がした宗像を追って、謎の鉄塔へと向かうことになる。
ちなみにこの鉄塔「和電イ号基」は、「ヒルコ」という悪魔でびっしりと覆われている(床まで!)、とても気持ちの悪いものだということは特記しておく(グロテスクなものが苦手な人はやらない方が…)。このブログでは、この塔を独自に「ヒルコタワー」と呼ぶことにする。

ヒルコ(蛭子、蛭児ともいう)とは本来、『古事記』・『日本書紀』に出てくる夫婦神「イザナミ・イザナキ」の最初の子どものこと。生まれつき身体障害があり(なぜ障害を持って生まれたのかは、『古事記』・『日本書紀』を参照のこと。どこか男尊女卑的なものを感じる)、蔑まれて船に乗せられ海に流された…と言われる(その後ヒルコは七福神の「恵比寿様」に転じた…という伝説もある。「蛭子」は「えびす」とも読む)。

このゲーム中のヒルコは、『古事記』・『日本書紀』のそれとはあまり関係は無いが、ヒルコタワーでヒルコを踏みにじりながら進む…、というのは、何か隠された意味があるのかも知れない。しかし、それはまた別の機会に触れる。


では、ここからは第八話を解説していこう。

 

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第八話は、終盤の宗像のセリフに注目

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(※画像はブログ執筆者のコレクションより。イメージです)

 

先ほども触れたように、第八話は「第伍話で逃げた宗像を追うために、ヒルコタワー(本当は「和電イ号基」だが、ここではこう呼ぶ)を攻略する」というシナリオである。
第八話の、前半から中盤までの展開に関しては、特筆することもないので割愛する。「『超國家機関ヤタガラス』はなぜ怖ろしいのか?」の第五回目でも、第八話で見られる「気になるセリフ」、注意事項は書いた。

 

このシナリオで問題視するのは、終盤に発生するイベントである。

ヒルコタワーの最上階まで到達すると、宗像を発見する。ここで彼が言うセリフに注目してみたい。
さらに第伍話と第七話同様、ここでも選択肢が出るが、結局は「宗像と敵対する」選択肢しか選べない点にも注目。

宗像は、ライドウ(主人公)に対してこう言うのだった…(一部句読点を足して、難しい漢字には読み仮名を付けたが、基本は原文のままである)。太字は特に重要だと思ったところ。

 

「やはり来たか、葛葉ライドウ。海軍…いや国家に利用されし愚かなデビルサマナー。
ライドウよ、お前は知りながら従っているのか? ヤタガラス…、いや、この国家が我らに行なった行為を…。
かつて…、そう遥か古の時代、天より降り立ったという者がいた。

その者は己こそ大和の地の支配者と呼び、その地に住む民を征服し始めた
頭を垂れる者を従え…、反抗する者を討ち果たし…、大地を血で染めて作り上げたのがこの日本という国なのだ。
従う事を良しとせず、戦いに敗れた民は、様々な蔑称で呼ばれながら生き続けた
鬼とも土グモとも呼ばれ、大和の民とは認められずにいた…。
…そういった国家に殺されし者伏(まつ)ろわずに消えた民の怨嗟(えんさ)の声が、私を動かしているのだ!
…超力兵団計画。それはこの国への復讐劇。このおびただしい数のヒルコと鬼の血を使い完成するのだ。
大道寺伽耶についた鬼、その鬼の血に隠された力…。それが我らに新たな力を与えてくれた。永久機関と呼ばれる科学技術だ。

…遠い将来では、当たり前のように使われている知識だという。
それを成就(じょうじゅ)させるために惑星タイイツとEL200を用意した。
その惑星が作動し、エネルギーを集め動き出した時…、超力超神が産まれるのだ!

………。デビルサマナー 葛葉ライドウ。貴様もまた、我らの眷属(けんぞく)に近い。
古来より見えない物を見て、常人には無い力を行使する。…それは人ではないのだよ。
最後にもう一度だけ機会をやろう。己自身の生き方を選ぶが良い

あくまで人に従い使われるか…。私に手を貸し…、伏ろわぬ民の願い…、この国への復讐を良しとするか…。

さぁ、決断せよ、ライドウ!」

 

ここで「協力する」と選んでも、ゴウト(相棒の喋る黒猫)が「…まさか本気で言っているんじゃないだろうな? 葛葉一族の役目を考えて、もう一度はっきりと答えてみろ!」などと止めてくるので、結局は「協力しない」を選ばないと先に進まないのである。
「協力しない」を選ぶと、「…そうか、残念だ」と宗像は言い、ボスキャラ「ミシャグジさま」を召喚してくる。

「ミシャグジさま」は、古代から信仰されている日本の神様の一種ということだが(豊穣の神とも祟り神とも言われる。「さま」を付けるのは祟り防止のため、らしい…)、『古事記』・『日本書紀』とは関係ないようだ。
この「ミシャグジさま」を倒すと、今度は前に倒したはずの「ダークサマナー・ラスプーチン」が現れる。彼の術によって、ライドウとゴウトは「パラレルワールド」に飛ばされてしまう。


ここまでが第八話。

 

ここで紹介した「宗像のセリフ」には、恐るべきことが含まれている…。

 

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宗像のセリフに秘められた「恐るべきこと」は…

では、ここからは宗像のセリフについて、詳しく解説していこう。

 

このセリフで分かるのは、宗像が伽耶をさらったのは、彼女に流れる「鬼の血」が、「超力兵団計画」なる恐るべき計画(詳細は前回記事を参照)の完成のために必要であったから、ということだ。
そして、宗像がなぜこの「超力兵団計画」を立てたのかも分かるが、それよりも重要なことがある。

前回、第伍話の終盤で聞ける宗像のセリフによれば、このゲーム上の日本の歴史(このブログでは独自に「ヤタガラス史観」と呼ぶことにする)では、「『古事記』・『日本書紀』が実話になっている(特にこの中の「神武東征伝承」が強調されている)ことが分かる」と書いたのだが、この第八話で聞ける宗像のセリフを見れば、それがより一層はっきりするだろう。

これについて詳しく解説しよう。

「天より降り立ったという者が居た」とは、明らかに「天孫降臨」のことであろう。天孫降臨とは、『古事記』・『日本書紀』の言い伝えで、天津神アマテラスの子孫・ニニギ(ニニギノミコト)大和の地に降り立った話のこと。

なお余談だが、「天孫降臨神話」は、日本独自のものではなく、韓国の神話でも見られるものだ(韓国の神話などに影響されて、『古事記』・『日本書紀』に天孫降臨という話を入れた可能性もあるのでは…)。
「その者は己こそ大和の地の支配者と呼び、その地に住む者を制圧し始めた…、反抗する者を討ち果たし…、大地を血で染めて作り上げたのがこの日本という国…」とは、明らかに「神武東征伝承」のことであろう。神武東征伝承とは、これも『古事記』・『日本書紀』の言い伝えで、ニニギの子孫・カムヤマトイワレビコ(神武天皇)が、土着の豪族や「国津神」(土着の神)たちを武力で制圧していった話。

つまり、宗像のセリフでは「皇祖神アマテラス」、「ニニギ」、「カムヤマトイワレビコ」、「神武天皇」という名称は出てこないにせよ、「ヤタガラス史観」では「本来はあくまで架空の話である、『天孫降臨』が本当にあったこと(アマテラスやニニギが実在したこと)」になっており、さらにその「天から降り立った者」が「その地に住む民を征服し始めた」とあるのだから、本来は架空の存在である、カムヤマトイワレビコこと神武天皇も、実在したことになり、「神武東征」も実話ということになる。

『古事記』・『日本書紀』を本当のことにしてしまうのは、何度も言うが特に『メガテン』(神も悪魔も実在する世界観を持つゲーム)では(さらにこの『超力兵団』の舞台は「天皇が神だった時代の日本」である!)危険だと思う。なぜなら、「天皇は神の子孫であるから、尊く、敬うべきもの」という作り話が、あたかも本当であるかのように、子どもや若者に刷り込む恐れがあるから(第七話にしてもそうなのだが)。さらに、『新しい歴史教科書』の歴史観、つまり「自由主義史観」(「自虐史観(右派の造語)からの脱却」を謳う、日本にだけ都合よく改竄された歴史観)とそっくりなのも非常に良くないのだ。

それに、第七話の時も言ったが、多彩なプレイヤーを持つ『メガテン』に、「右翼の人だけが喜ぶような話」を入れるべきではない天皇嫌いの人や、韓国人・中国人などがプレイする可能性もあることを考えるべきだ(ミリオタしかやらない戦争ゲームならまだいいけど…)。

これは前回も書いたのだが、そもそも『古事記』・『日本書紀』は単なる神話ではなく、「古代神話と天皇家を強引に繋げて、天皇家にだけ都合良く書かれた歴史物語」である。

さらに前回のことを繰り返すと、『古事記』・『日本書紀』をシナリオのベースにしてしまうと、その時点で「皇国史観」(天皇を日本の中心とする歴史観。「ヤタガラス史観」皇国史観そのものだ)になり、「天皇崇拝を称讃するもの」「『聖戦』(天皇の名の下に行われる戦争)は正しいと主張するもの」「天皇にまつろわぬ者は差別・排除しても構わないと教えるもの」になってしまうのだ。
宗像のセリフを見て、「神の子孫である神武天皇が、武力で逆らう者を制圧して日本を作ったんだね。その神武天皇の子孫が今の天皇なんだ」と、まだフィクションと現実の区別がつかない子どもは本気で信じてしまいそうなところも、良くないと思う。「神武天皇」の名はこのゲーム本編では出てこないが(「デビルカルテ」は除く)、子どもでも日本の神話や、『古事記』・『日本書紀』のことを少しでも調べれば分かってしまうだろうし。

 

「国家に利用されし」というのは真実であろう。ライドウはヤタガラスに利用されているだけなのだ。ただし、前も書いたが、私はまた別の説を唱えている。

「ヤタガラスを利用して、大日本帝国の破壊を目論む者、それがライドウの真の姿である!」

…という珍説だが…(これはまたいつか詳しく解説する)。


「従う事を良しとせず、戦いに敗れた民は、様々な蔑称で呼ばれながら生き続けた。鬼とも土グモとも呼ばれ、大和の民とは認められずにいた…」とは、つまりヤタガラスには差別思想があることを示唆している。それはそうだろう。「身分差別制度」(女性差別も含む)である天皇制を支えているのがヤタガラスなのだから。

 

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なぜ「ヤタガラスに従うこと」しか選べないのか…?

さらに、この話でも「(宗像に)協力しない」を選ばない限り先に進めないのは、第伍話(宗像に従う方を選んでも、宗像に「…その気も無いのに虚言を弄するか」と言われ、そのままボス戦に突入してしまう)と、第七話(天皇を護れと言われて「いいえ」と答えると「あなたに否と言う権利は無い」と言われる…)と同じであり、製作者のメッセージが押し付けがましく感じる。つまり「日本人なら天皇と日本を守りたいだろう」などという思想の押し付け
しかし、実際には「日本は愛せない、『愛国心』を押し売りするな、差別制度の天皇制は要らないから廃止せよ、大日本帝国は早く滅んでよい(実際はもう滅んでいるけど)」というプレイヤーも確実に居るのに、そのようなプレイヤーの怒りを買うような話は作るべきではない。つまりこのゲームは、ノスタルジーよりも「アナクロニズム」に溢れている作品と言えよう。前回も書いたけれど、これは二十一世紀に出すような話ではない。本当の1931年(このゲームの時代設定。ゲーム上では架空の「大正20年」という年号だが、史実では「昭和6年」)に発表された物語ならともかく。


宗像に協力しようとすると、ゴウトが「本気で言ってるんじゃないだろうな?」と止めるが、人によっては

「本気だ! バカが! なぜ天皇崇拝のヤタガラスなどに従わねばならないのだ! なぜヤタガラスを倒せないのだ!」

(これは私自身がプレイ中、実際につい口走ったことである)と怒りを覚えるのではないか。

「協力する」を選んだ時、ゴウトが「葛葉一族の役目を考えて…」などと言うが、これも要は「日本人である葛葉ライドウの役目・誇りは、天皇と国体を護ることだ」という、愛国心を押し付けるものではないのか。個人的には「一族」なる言葉自体も気持ち悪いけど。
このように、このゲーム中では「葛葉(または「ライドウ」)の役目…、誇り…」といったものをやたらと強調するのも、本当は「日本人の役目・誇り」と言いたかったのではないか、と思う。「日本人の…」ともろに書いてしまうと、反発を食らう可能性があるから、「葛葉(ライドウ)の…」という書き方をしたのかも知れない。
第五回目でも言ったが、要するにこのゲームはもしかすると「子どもたちに、『日本人としての自覚・誇り』を持たせよう」という意図で作られたのではないか、とも思える。『新しい歴史教科書』も、その意図があって作られたものだし…。
宗像に「己自身の生き方を選ぶが良い」と言われても、結局は「ヤタガラスに従う生き方しか選べない」のであれば、はじめから選択肢など無いほうがマシである。「もしかしてシナリオ分岐して、ヤタガラスを滅ぼす方も選べるのか」と期待しても、結局はできないのであれば、裏切りとしか思えない(これは第伍話、第七話などにも言えることだが。さらに、この先の話についても言えるが、それは次回解説しよう)。

 

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ヤタガラスに従うことしか出来ないとは、どういう意味か

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(※画像はブログ執筆者のコレクションより。イメージです)

 

では、ここでこのブログの読者たちに問う。「差別思想を持つ極右の天皇崇拝団体・ヤタガラス」に従うとは、どんな意味があるか、を考えてみよ。
それはつまり、「様々な差別を容認すること」である(何度でも言うが、天皇制は身分差別・民族差別・女性差別の象徴だと考えている)。そしてさらには、「天皇の名の下に行なわれる侵略戦争及び植民地支配」を支持する・賛美することでもあるのだ。

ヤタガラスの思想では「天皇は神聖なものであり、敬うもの、平和を祈る存在」ということになっていようが、本当は「天皇と天皇制は、差別・侵略・植民地支配・戦争の象徴(明治天皇・大正天皇・昭和天皇は「皇軍の大元帥」だから)」なのだ。さらに「日の丸・君が代」もまた、天皇制と侵略戦争の象徴である。

差別団体のヤタガラスに従うしか道がないこと、そして本作の主人公であるライドウは、最後まで「差別する側に属する」というのは、その時点で「プレイヤーに差別思想を植えつける恐れのあるゲーム」ではないのか。本来、これはゲーム倫理にある「差別表現の禁止」に抵触するはずだが。

ヤタガラスという差別団体が存在して、それを倒しに行く話(または、最初は味方だったが後で裏切って敵対するという話)であれば、ゲーム倫理には違反しないだろう。しかし、このゲームでは「ヤタガラスに従う」という道しか無い。これは大問題である。特に、本来は自由度が高いはずの『メガテン』なら尚更だ。『ドラゴンクエスト』(以下『ドラクエ』)や『ファイナルファンタジー』なら、別にシナリオ分岐などなくてもいいけれど…。

「所詮ゲームだから、プレイヤーは深く考えないだろうし、別にいいだろう。天皇嫌いや、韓国人・中国人・台湾人はプレイしないからいいだろう」といった考えで作っているのだとしたら、非常に甘いと言わざるを得ない。ゲームの社会的影響力・子どもたちへの影響力を鑑みれば、そのようなことも考えて作らないといけないと私は思う。考えられないとすれば、はじめからこのようなゲームは出すべきではないのだ。

 

…ライドウが好きなメガテニストとしてはあまり言いたくは無いが、このゲームは本来「企画段階で上層部が開発を止めておけば良かった作品」なのかも知れない。
企画書を見た段階で、「大日本帝国を舞台とし、さらに天皇崇拝団体を味方とするゲームは非常にアナクロであり、子どもたちへの悪影響、及び特定の思想を持つ人、韓国人や中国人などから抗議が来る可能性を考えると、作るべきではない」と。

前回も書いたが、やはり宗像を倒す、宗像に協力する、ヤタガラスも宗像も倒す、という複数の展開を入れるべきだ。これが出来なかったのは、恐らく「菊タブー」と「右翼からの抗議」を怖れたからであろう。

このゲームは、「天皇好きと右派には配慮している」が、「天皇嫌いの人、左派、日本人以外のアジア人には全く配慮していないと考えられる」点は非常に問題である。

もし選べるのであれば、私は宗像もヤタガラスも倒しに行くだろう。だって、どちらもいずれ戦争を始めるのだし(これに関しては前回記事を参照)。このゲームには周回プレイがあるのだから、二周目以降はヤタガラスを滅ぼしに行くことも出来る、といった要素も入れて欲しかった。二周目以降も、いわゆる「ハードモード」が追加されたり、一部追加イベントがあるくらいで、大幅にシナリオが変わるようなことが無いのは不満だ。

 

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アジアの人々が日本人へ向けた怒りの言葉なのか…?

…だがしかし、どうしても気になるのは、宗像のセリフは「大日本帝国によって侵略され、植民地支配されたアジアの人々の怨嗟」と似ている、ということだ。例えば韓国人・台湾人・中国人など(無論、他にも多数の国を日本は侵略したのだが。このゲームの時代・1931年では、韓国と台湾を植民地にしていた)。
宗像のセリフは、このアジアの人々の恨みの言葉を元にしている可能性もある。
とりあえず宗像を「韓国人」に置き換えヤタガラスを「日本人/日本国家」とすれば分かりやすいだろう。その場合はこんなセリフになるかも知れない。

 

「ライドウよ、お前は知っているのか? 日本が我ら韓国人に行なった行為を…。日本人は、天皇を頂く我々こそアジアの支配者と呼び、韓国に住む民を征服し始めた…。韓国の大地を血で染め上げて、日本の植民地にしたのだ…。抗日の果てに殺された韓国人の怨嗟の声が、私を動かしているのだ! …あくまで日本人・日本国家に従い使われるか…、私に手を貸し、我ら韓国人の願い…、日本への抵抗・復讐を良しとするか、さぁ、決断せよ、ライドウ!」。

 

そう考えると、この宗像と敵対するということは、アジアの人々を踏みにじることのようにも思えてくる。
宗像のセリフにある「従う事を良しとせず、戦いに敗れた民は、様々な蔑称で呼ばれながら生き続けた」というのも、日本人が韓国人や中国人などを蔑称で呼んでいたこととも重なる。

あくまで憶測であるが、このゲームは元々はそういうコンセプトの話だったのかも知れない、と思ってしまう。どうも、「韓国人や中国人などに悪い印象を持つ人が作っているのではないのか」、と感じる。

本当は「悪い韓国人(または中国人など)と戦う日本人の主人公が活躍する」話にしたかったのかも知れないが、さすがにそんな話は差別的(あからさまにゲーム倫理違反)なので、その代わりに「天津神と国津神が戦う」話に置き換えて、「神話だから差別じゃないし、別にいいだろう」ということにしたのではないか…?

…そういえば、以前も少し触れたが、ヒロイン(であり、最後に戦う存在)の名前が「伽耶」というのも、何か意味がありそうだ。伽耶とは、本来は古代の朝鮮半島にあった小国群の名称(「加耶」とも書く)だからだ…(これに関しては、またいずれ詳しく取り上げよう)。

 

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『古事記』と『日本書紀』が持つ危険性とは…

そもそも、大日本帝国が隣国を侵略し、植民地支配し始めたのは、元はといえば『古事記』や『日本書紀』が原因である、と考えられる。つまり、大日本帝国でまかり通っていた「天皇は神の子孫だ」、「その天皇が治める日本は神の国であり、尊く、アジアでいちばん輝く国だから、他の国を支配してもいいのだ」、「日本人以外のアジア人は劣っている」という思想の大本は、天皇を神の子孫として描いた『古事記』と『日本書紀』に求めることが出来るのではないか。
それを思うと、このゲームで『古事記』・『日本書紀』を「真実・史実」にしたのは、せめてゲームの中だけでも「日本による隣国の植民地支配を正当化したい」(右派の論客がよく「日本は植民地でいいこともした、植民地時代は別に暗くなかった」といった歴史改竄本を書いているように)という意図があるのではないか、とも思ってしまう。
製作者は「そんな意図はない」と言うかも知れないが、そのように思われてしまう可能性があることは考慮するべきである。

 

…それにしても、「植民地時代は暗くなかった、悪くなかった、日本はいいこともしたんだから」と右派は言うけれども、では「戦後、アメリカに占領されていた時代の日本は別に暗くなかった、悪くなかった、アメリカは日本にいいことばかりしていた」とアメリカ人に言われたら、彼らは認めるのだろうか…? 多分、認めないだろうなぁ…。

 

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『新しい歴史教科書』との符合点、そして歴史修正(改竄)主義

では、この第八話と『新しい歴史教科書』は符合するか、というと、これはすでに答えは出ているが「符合する」である。
宗像のセリフによると、「ヤタガラス史観」では「天孫降臨・神武東征」が実際の出来事になっているわけだが、これは前回も書いたように『新しい歴史教科書』の歴史観と符合するのである。
『新しい歴史教科書』で使われている「自由主義史観」は、先ほど解説した「皇国史観」を、さらに「日本に都合よく」発展させたものであると考えている。
前回も書いたが「ヤタガラス史観」「皇国史観」そのものである。それだから、どうしても『新しい歴史教科書』と符合してしまうわけだ。
しかし今回も書くが、「皇国史観」を使ったゲームなどは、二十一世紀に生きる子ども・若者たちには非常に相応しくないものだから、出すべきではなかったのだ(さらに「自由主義史観」などは決して使ってはならない、ということは何度でも言う。ついでだが「司馬史観」も好ましくない)。


右派の歴史修正(改竄)主義者たち(「新しい歴史教科書をつくる会」関係者など)は、こぞって「かつての日本は、暴虐で、他国を侵略したりするような悪の帝国だったとでも言うのか! 日本兵は『南京大虐殺』を起こしたり、『慰安婦』を強制連行するような悪い人間だったと言うのか! そんなはずはないだろう!」などと強調するが、そのように強調すればするほど、かえって「そこまで強く言うってことは、やはり『南京大虐殺』などはあったわけだ。かつての日本と日本兵は、相当悪かったのだな」という確信を持たざるを得ない
彼らは結局、大日本帝国時代の日本が悪かったこと、多くの日本兵は暴虐だったことは痛感しているからこそ、それを自国の歴史・自分の祖先のこととしては受け入れることが出来ず、「歴史的事実を日本にだけ都合よく捻じ曲げて美化する」・「日本の歴史でいいことばかり強調し、悪いことは隠したがる」・「『他国が悪いのだ、日本のせいじゃない』ことにしたがる」のだが、そうすればするほど「ああ、そこまでしなくてはならないほど、かつての日本は怖ろしい国だったのだ…」と思える。

このゲームでも、1931年当時の日本で、悪かったことは多く隠されているが、分かる人には分かるのだ。


歴史修正(改竄)主義との関係については、次回もっと詳しく取り上げたい。特に右派がよく言う「『東京裁判史観』(「自虐史観」と同じようなもの。これまた右派の「極東裁判史観」なる造語からの派生と考えられる)からの脱却」などは興味深いものがある。

…第八話に関してはここまでとし、ここからはそれ以外の「この『超力兵団』が抱える問題点」をいくつか取り上げてみよう。

 

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若者の右傾化・左傾化に関して

「『超國家機関ヤタガラス』はなぜ怖ろしいのか?」の第五回目で、このゲーム…、特に第七話は「若者を右傾化させる危険性があるのでは」、と書いたものの、では左傾化させるのがいいのか、というと、そんなことはないと思う。
それは、「思想が歪んだ左派・極端な左派」も、「思想の歪んだ右派・極右」と同じでかなり嫌な存在だからだ。
特に、「原発や放射能・福島県絡みのデマ(「福島県産の食べ物は今でも汚染されていて危険だ…」、「福島県では被爆のせいで重い病気の人が急増した…」など)を流す傾向が強い」のは左派メディアと、左派と組んだ脱原発派という印象がある。彼らは「原発事故の責任は東電・原発推進派などの罪だから、我々はデマを流しても罪はない。脱原発無罪」とでも思っているのか…? それは間違いだ。

 

ちなみに、私自身は「原発の是非」に関するスタンスは一切示さないことにしている。
それと、極端な左翼は「少しでも天皇や皇室、日の丸・君が代に好意的な人間を見ると、敵意をむき出しにして攻撃してくる」者が存在(特にインターネット上)するので、ここまで来ると極右と同じで、かなり深刻である。

若者の右傾化は心配だが、同時に「極端に左傾化すること」にも危機感はある。
一部の左派知識人の中にも、著書の文章はまともなのに、ネット上ではかなり他人を見下すような発言をする者がおり、それもまた左派に対する不信感を抱く理由である。誰とは言わないけど…。

 

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明治礼賛ブームの危機感

「ヤタガラスはなぜ怖ろしいのか?」に関しての付記 - ろーだいありー

これに関しては、上の記事でも少し書いたが、改めてもう少し詳しく解説しよう。

 

近年の「明治礼賛ブーム」*1に対する危機感も、この『超力兵団』及び『葛葉ライドウ』シリーズを現代に蘇らせて欲しくない理由のひとつである。
「明治150年」が2018年ということになっており、そのキャンペーンも政府主導で行われている
2018年のNHK大河ドラマが『西郷どん』(西郷隆盛を主人公とする)であることも、それと関係があるのかも知れない(ついでだが、『西郷どん』原作者の林真理子氏は「新しい歴史教科書をつくる会」発足の呼びかけ人であったことを明記しておこう)。

なお、『超力兵団』のプロローグでも、「明治維新」と出てくるので、きっとこのゲームの世界でも西郷隆盛などは存在したのだろう(プロローグに関しては後で詳しく触れる)。
『超力兵団』、及び『葛葉ライドウ』シリーズを再び世に出さないでもらいたいと思う理由のひとつとしては、もしも今の時代に出すと、このブームに乗って「明治時代」を舞台にする可能性があること。
もしかすると「明治時代、14代目ライドウ(『超力兵団』の主人公)より前の世代(12代目以前?)のライドウが主人公」ということになったりして…。しかし、明治が舞台となると、『超力兵団』よりもさらに露骨に「戦争美化(特に日露戦争を「国防戦争」などと描くかも知れない)、日本人以外のアジア人軽視、天皇崇拝美化、「日本スゴイ」ばかり強調する国策ゲームになる可能性が高く、そのあたりが非常に危険だと考えている。
国策に沿ったゲームなど、決して作ってはならないと私は考えている。なぜなら第五回目でも書いたが、大日本帝国時代、政府は「愛国少年少女」を育成するために、子ども向けのアニメ映画、絵本、紙芝居といった媒体を利用していたのだから。その結果どうなったかは…、もはや言わずもがな。同じことを繰り返してはならない。
さらに『超力兵団』は、「国体と天皇と天皇崇拝団体のために、天皇に反逆する者を倒す主人公」になりきれるゲームだから、大河ドラマなどよりも子どもたちには危険なものである。「天皇制廃止とか言ってる大人は悪人なんだね」と思い込む可能性がある。
もし遡って明治を舞台とすると、また同じように「天皇崇拝団体(ヤタガラス)の味方をする」設定になってしまうのだろう。今度は「明治天皇を救うために自らを犠牲にしろ」などという話を盛り込むかも知れない。それは「天皇嫌いでもプレイする可能性がある『メガテン』シリーズ」では、やってはいけない話だ。

 

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植民地支配が描かれないのはなぜ?

明治礼賛ブームのどこが良くないのかは、いくつか理由があるが、ここではとりあえず一つだけあげると「明治社会の明るい側面だけ取り上げていて、日露戦争の犠牲者(特に軍人でない者)や、日本が侵略して植民地にした韓国や台湾の人々の犠牲は考えていない」ということだ。
これは『超力兵団』が、子どもと青少年には良くないゲームだと思う理由と似ているのである。つまりこのゲームでも、「大日本帝国時代の明るい面ばかり取り上げていて、植民地支配に関してはほとんど触れていない」のだから。
このゲームに出てくるセリフを数多くチェックしたが、「当時の日本は韓国と台湾を植民地にしていた」といったセリフは見たことが無い。プロローグを見ても、「明治維新という西洋化から、六十余年の月日が過ぎた…。かつての江戸は帝都となり、坂道を転げ落ちるように発展を続ける。国家は近代化を崇め、銭と文化をはかりにかける」とあるのに、その裏には「韓国や台湾などの、植民地の国の人々の犠牲がある」ということにはまったく触れていないのはおかしいと思う(「坂道を…」と出てくるのは、もしかすると『坂の上の雲』に影響されているから?)。

日本が隣国を植民地にしていたことについて、真正面から触れるような描写をメインストーリーに盛り込まないのは問題だと思う。はっきり言えばアジア蔑視である。この時代を描くのであれば、植民地支配についても描かないとダメだろう。子どももプレイするものなら尚更だ。描かなかったのは、意図的なものかも知れない。製作者は歴史に詳しいのだろうから、「植民地支配というものを知らない」なんてことはあり得ないから。

なお、「このゲーム上では、日本はどこも植民地にしていないのだから、植民地支配に関するセリフは無いのだ」という説は絶対に成立しない。何故なら、1931年当時の日本があのように近代化して発展した姿なのは、「植民地を踏み台にし、韓国や台湾の人々から搾取していたため」なのだから。日本人だけの力で発展したわけではない。もしも植民地支配が無かったとしたら、このゲームに出てくる「近代化して発展した日本」は存在しないはずだ(ずっと江戸時代のようだったりして…)。


少しだけそれっぽいセリフとしては、とある軍人が「我々の外国攻略の恩恵があってこそ、貴様らの平穏があるのではないか?」と言うことがある。これはどういう意味なのか分かりづらいが、私の解釈では「我々(軍人)が韓国や台湾を侵略して植民地にしたことが、貴様ら(日本の一般人)のためになっているのだ」といった意味合いがあるように思える。もしそうだとすればだが、きちんと「我々のアジア侵略の恩恵が…」と書いた方がいいだろう。当時の軍人は「侵略」とは思っていないのは確かだが、これはゲームなのだから、子どもたちに分かりやすいように書いた方がいい。右派の歴史修正(改竄)主義者は、「日本の戦争は侵略ではないのだから、そのようなことは書くな」と言いたがるだろうが…。

 

もうひとつ気になったのは、「第参話(第三話)・ダークサマナー見参」のラストで見られる、「ヤタガラスの使者」ヤタガラスの関係者の女性。ライドウの協力者)のセリフである。
彼女はこう言う。「我々はデビルサマナーと協力し、治安維持のために動いています。これは日本だけでなく世界各地で行われている事です」と。ここで言う「治安維持」とは、日本の場合は「天皇と国体を護るために、反逆者を倒すこと」に他ならない。ちなみにプロローグで、ヤタガラスの使者がライドウに対して「悪魔の襲撃から市民を護るのが治安維持であり、あなたの任務」みたいなことを言う場面があるが、実際のところは「天皇と国体さえ護れれば、市民(臣民)は犠牲にしてもいい」というのがヤタガラスの思想だと考えている(第七話を見れば分かるだろう)。ヤタガラスのモデルは国家神道だし。

そして気になるのは、その「世界各地(要は「外国」)」には「韓国と台湾」は含まれないのだろう、ということだ。当時は韓国も台湾も「日本」とされていたのだから(さっきも言ったが、日本が植民地にしていた)。しかしそのことに関しては、ヤタガラスの使者は口を閉ざしているのだが…。

このヤタガラスの使者のセリフから考えると、韓国・台湾にも「韓国人や台湾人のデビルサマナー」が存在するのだろう。

そして彼らは祖国のために、悪魔を行使して「韓国や台湾に侵略してきた日本兵」と戦い続けて来たのかも知れない。だがそんな彼らも、韓国や台湾が日本の植民地にされた後は、もうそのような戦いは出来なくなっている…。そして彼らは強引に「日本人と同化」され、ヤタガラスの配下になり、本来は同胞であるはずの「抗日韓国人・抗日台湾人」を倒すために戦わされているのではないだろうか。
これに関しては、このゲームでは何も描かれないが、史実を元にして考えれば、そのような悲劇は起こりうると思っている。
そこまで深読みしなくていい、と言われるかも知れないが、在日外国人、日本語の分かる韓国人や台湾人(さらには中国人など)もプレイする可能性があることは、よく考えて作るべきである。
この時代を舞台とした青少年向けフィクションを作る場合、やはり自国のみならず、近隣国の歴史はきちんと学び、「当時の日本は、韓国と台湾を植民地にしていた」という歴史的事実はちゃんと描いて欲しい。間違っても「植民地支配で、日本は韓国や台湾などにいいこともした、植民地時代は本当は明るかったんだ」などという、右派の歴史観は取り入れてはならない。「はじめに」でも書いているが、この『葛葉ライドウ』シリーズは封印すべき(新作やリメイクなど出すべきではない)と言っているのは、「次に出す時は、もろに『右派の歴史観』を取り入れそうで、かなり危険」と思うからだ。

 

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在日韓国人が居ないのはなぜ?

そういえば、このゲームでは在日韓国人らしい人は一人も見かけないのは気になる。史実では、当時は在日韓国人も東京(無論その他の地方でも)に多く住んでいたはずだが…。
このゲームは何となくだけど、「日本は日本人だけの国だ」とでも言いたげである。右派の論客がよく言うことだが、それもまた差別思想である。
外国人キャラクターはごく一部居るが、ほぼ白人だけで、描写もステレオタイプなのが気になるかも知れない。
在日韓国人を出してしまうと、「天皇を頂く日本は、私たち在日の祖国・韓国を植民地にしているだろう。あなた(ライドウ)は、その天皇を崇拝する団体に付き従えているそうだが、あなたにも日本国家による『植民地支配の責任』があるとは思わないのか?」といった話も入れざるを得なくなるので、避けたのかも知れない。こういう話を入れると、ヤタガラスが悪いものにしか見えなくなるから(実際、良くない極右組織だけど)。
だが、やはり在日韓国人も出した方が良かったと思う。そして、「日本は韓国を支配している。それはヤタガラスと天皇の責任だ」ということも入れるべきだった。

 

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『心のノート』との類似点について

「『超國家機関ヤタガラス』はなぜ怖ろしいのか?」第四回目で、「第七話・呪われた探偵」について解説した時、この第七話でヤタガラスの使者に「大正天皇(ゲーム上は「海軍の大将」としか呼ばれないが、間違いなく天皇である)を救え」と命じられて、「はい」と答えなければ進めないのは、まるで『心のノート』だ…、ということを書いたが(詳しくは第四回目を参照のこと)、この第八話にしても、「宗像を敵とする」選択肢を選ばないと先に進めないわけだから、『心のノート』とも符合する
『心のノート』*2は、一見すると「子どもたちに自由に考えさせて、自由に書き込ませるために作られた」ように見えるが、その実「答えは一つしかなく、『奉仕の心』や『愛国心』、『男らしさ・女らしさ』などを押し付けてくる危険な教材」だと考えている。
第四回目でも言ったが、このノートには「はい・いいえ」を自由に選べるように見せかけておいて、実は必ず「はい」と答えさせるように誘導する仕掛けがあったりするわけだから。*3
そう考えれば、このゲームは『心のノート』的な作りだと言えるだろう。自由に選べるように見せかけておいて、答えは一つしかなく、しかも愛国心を押し付けてくる…。
もともと私が『メガテン』(特に『真・女神転生』と『2』)に惚れたのは、「話が一本道ではないところと、『これが正義だ』というものを押し付けてこないところ」だった。しかしこのゲームは『メガテン』なのに、話は一本道だし、製作者のメッセージが押し付けがましい作品であることに失望している。

 

ひとつ思うが、このゲームは納期(発売日)に間に合わせるためだろうか、開発を急ぎすぎたところがある。戦闘システムがいまひとつ洗練されていないところや、終盤のゲームバランスの悪さもそれが理由だろうか。
もう少し開発期間があれば、ヤタガラスを倒すという別の展開も作っていたかも知れないが(菊タブーを恐れなければ…、の話)。

この「開発を急ぎすぎたところ」は、他にも見られるのだが、それは別の回で取り上げたいと思う。

 

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第七話についてさらに一言

「第七話・呪われた探偵」について、もうひとつ追記しておく(第七話の詳細は「『超國家機関ヤタガラス』はなぜ怖ろしいのか?」の第二回目~第五回目を参照)。


この第七話は、「日本人なら天皇が好きでしょ? 日本人は、天皇を護って日本を救いたいと思うものでしょ?」ということを押し付けてくる話だ、と感じるのだが、これと似たものとしては「日の丸・君が代の押し付け」(国旗・国歌法)がある。繰り返すが、日の丸・君が代は天皇制と侵略戦争の象徴なのだ。
現代の日本人、日本に永住する外国人の中には、「日の丸は侵略戦争の象徴だから、掲げられているのを見るのも嫌だ、日の丸に敬礼するなんて嫌だ」と思う人たち、「君が代は天皇を称える歌だから歌えない、学校の入学式・卒業式などで歌いたくない、演奏したくない」と訴える人たちも多く存在する。そのような人に対して「日本人(日本に住む外国人も含む)なら日の丸・君が代を尊重するのは当然だろう」、「入学式・卒業式などで君が代を歌う(演奏する)のは、日本人(日本に住む者)なら当然だろう」と、国や権力者が押し付けてくることは憲法違反である。しかしその「憲法違反」は、日本社会では多くまかり通っているのが現実であろう。
私にとって第七話は、どうしてもこれを思い出してしまい、かなり嫌な気持ちになるものだ。つまりあの話は、「日の丸・君が代が嫌いな人に対しても、権力者が『日の丸・君が代の尊重』を押し付けてくるのと同じような話だ」と思った、ということ*4
 

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このゲームの底知れぬ深い闇、そして危険性

個人的に、このゲームをやっていると、このように思う。「ライドウは好きだし、ゲーム自体も楽しいといえば楽しいけど…(結局はメガテニストだから仕方ない…)、しかしこのゲーム、ものすごく惹かれるところもある反面、同時に何か怖ろしく強烈な違和感や、異様な気持ち悪さ、おぞましさ、底知れぬ不気味さと闇を感じる…。他の『メガテン』では決して感じられない何かが…。『メガテン』シリーズ中でも異色中の異色作だ…」と。
その理由は何か、と長年考えていた。そしてひとつの答えは得た。
単に「戦前日本が舞台であること」、「ミリタリズムが強いこと」、「戦闘シーンの流血描写」、「ムービーシーンの無機質さ・不気味さ」、「悪魔デザインの異様さ(他の『メガテン』よりもどことなく異様なデザインのものが多いと感じる。例えばヒルコとか)」、といったものだけが理由ではないのだ。
やはりいちばんの理由は、「ヤタガラスという『天皇崇拝団体』の存在自体が、底知れぬ不気味さ・おぞましさ、異様さを持っている」からである。
ヤタガラスのどこがおぞましく、不気味で異様か、というのは、このブログシリーズを全て読まれた方なら既にお分かりだろうから、ここでは繰り返さない。

 

この『超力兵団』というゲームに、シナリオ上は別に入れなくても構わないような「戦闘シーンにおける流血描写などのグロテスクな表現・暴力表現」をあえて入れて対象年齢を高め(15歳以上)にし、さらに「暴力とグロテスクな表現が含まれます」と書かれたシールも付けて発売した*5のは、わざと「良識的な大人(親)たちと、小さい子どもたちを遠ざけようとしている」節がある。つまり、製作者としても「このゲームは良識的(大日本帝国嫌い、反社会的勢力嫌い、性的表現嫌い、暴力嫌い、戦争嫌い、天皇崇拝強要嫌い)な大人(親)たちからは批判されるような、子どもの教育には良くないであろう要素がかなり多い」と分かっているから、あえてそうしたのでは…、と思ってしまう。

そう、私はこのブログシリーズで、「このゲームは若者や子どもには危険だ」と繰り返し書いてきた。

そしてさらに今回は、「君たちは国家権力に従っていればいい。権力や天皇に逆らう者は悪だ」というメッセージを、子どもや若者に植え付けかねない点も危険であろう、と付け加えておこう。 
先ほども少し書いたが、これをプレイした子どもたちが「天皇制廃止とか言ってる大人って悪い人なんだ」、「憲法九条改正(改悪)反対とか『戦争法』反対のデモをしてる大人も、権力に逆らう悪い人なんだね」と思い込む危険性はあるだろう。
そもそも、ヤタガラスという極右の権力組織を味方とすること自体アナクロなのだが、これを思いついた人は最初からそういう思想だったのではないか…?、と考えてしまう。右翼っぽい思想を持たない限りは、そのような設定自体思いつかないと考えている。「『差別主義の権力組織・ヤタガラス』を敵とする」話ならば誰でも思いつくと思うが(特に天皇嫌い、権力嫌いの人は)。
それから「帝都」自体、いずれは消滅するのだから(敗戦後は「大日本帝国」が消滅し、「帝都」は単なる「東京」としか呼ばれなくなる)、「帝都を護るデビルサマナー」という設定自体が長く続かないことは考えていなかったのか? とも思う。
それに(このゲームでの)将来、東京は大空襲にも遭うし…(最終話を見ると、この未来は変えられないことが分かる。これはまたいつか触れよう)。これを、「帝都を守護している」はずのヤタガラスとライドウの手で止められないのはなぜなのか。それも実はヤタガラスの陰謀なのか? 東京大空襲で、ヤタガラスにとって気に入らない者を抹殺しようとした、とか。そう思うと、この『超力兵団』で起こる大事件も、宗像たちの仕業に見せかけて、本当はヤタガラスが裏で糸を引いていたもの…、なのかも知れないし、ひょっとするとライドウが仕組んだもの、なのかも?

先ほども少し書いたが、私は「ライドウは、実はヤタガラスを利用して、帝都と大日本帝国の崩壊を目論んでいる。そしていずれはヤタガラスを滅ぼす存在」という独自説を唱えており、いずれ東京大空襲が起こるのも、もしかするとそれがライドウの狙いなのかも知れない、と考える。「ヤタガラスは将来『天皇の名の下に』戦争を引き起こし、その結果、東京は空襲により破壊されるという未来」を予言できるのであれば…(これは別の機会に詳しく解説したい)。

 

もうひとつ言うと、この『超力兵団』を今の技術で作り直して欲しくないのは、もともとかなり危険なところがあるのに、PS2よりもっとリアルなグラフィックにすると、さらに子どもたちには悪い影響がありそうだから、というのもある。

 

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ゲームオーバー時のムービーの不愉快さ

これはあまり本編とは関係ないが、もうひとつ書いておきたかったのは、本作でゲームオーバーになったときに出てくるムービーの不愉快さである(スタートボタンで飛ばすことは出来るが。飛ばすかリセットすることをお薦めする)。
これに関しては、また見るのも思い出すのも嫌なので、あまり詳しくは書きたくないが(どうしても見たいと言うなら見ればいい…、ただし人によってはかなりの不快感と怒りを抱くだろう、と言っておく。しかしマゾヒストは喜ぶ?)、要するに初代『ドラクエ』で、主人公が敵に倒されて城に戻された時に、「おお、○○○○(主人公の名前)! 死んでしまうとは何事だ!」と王様に怒られる*6のと本質的には似ている、ってこと。それを相当不愉快なものにしたバージョン、と言えばいいだろうか(せっかく命がけで戦ったのに、何であんな場面を見せられるのだ…という、ものすごい理不尽さを感じる)。
『ドラクエ』なら「死んでしまうとは何事だ」でも別にいいだろう…、と思う。『ドラクエ』は、「主人公が倒れても継続できる」(所持金は半分になるが!)親切設計だし。

だが『超力兵団』では、その「死んでしまうとは何事だ」が、「おお、ライドウ! 天皇と日本(国体)を護れずに死んでしまうとは何事だ!」という意味であろう(特に第七話でゲームオーバーになったとしたら余計にそう見える…)、と思えてしまうところは問題だ。
つまり、これもまた「愛国心」を植えつける・押し付ける仕掛けなのでは…、と。私にとっては何重にも不愉快なものであり、さらに子どもには有害かも知れない。
続編の『デビルサマナー葛葉ライドウ対アバドン王』でも、このゲームオーバー場面を使いまわしているのはどうにかならなかったのか…?

なお、『ドラクエ』との類似点は他にも見られるのだが、また別の回に解説したい。

 

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まとめ

では今回のまとめ。

 

  1. 第八話の宗像のセリフによると、第伍話でもすでに明らかだが、「ヤタガラス史観」では「『古事記』・『日本書紀』の天孫降臨・神武東征伝承」が実話になっている(要は「皇国史観」そのもの)。これは、現実とフィクションの区別が付きにくい子どもたちには危険だと思う(『メガテン』だから特に)。「『古事記』と『日本書紀』は本当にあったことだ、天皇は神様の子孫なのだ」と刷り込む恐れがある。『古事記』・『日本書紀』には、「日本が近隣国を支配することを正当化する」という危険な側面もあることは認識するべき。
  2. 宗像に従えそうでも出来ないのは、第伍話と同じであり、メガテニストからすれば裏切りである。やはり複数のルートを用意するべきだ。さらにゴウトの言う「葛葉一族の役目…」も、本当は「日本人の使命・誇り」という意味なのではないか。
  3. 宗像のセリフは、「侵略国家・日本に向けられた、アジア人の怨嗟の声」そのものではないか。これを無視して戦うのは、アジアの人々を踏みにじることのように思える。
  4. ヤタガラスに従うとは、「あらゆる差別を容認すること、天皇の名の下に行なわれる侵略戦争を支持すること、日本による隣国の植民地支配を支持すること」だ。ヤタガラスに従うことしか出来ないのは、子どもたちに差別思想を植えつける恐れがある。本来はゲーム倫理違反ではないのか。
  5. このゲームでは、日本による植民地支配について触れることがほぼ皆無なのは問題。韓国(朝鮮)や台湾という国の名前すら出てきた記憶が無い。ただし、ヒロイン(であり、ラスボス)の名前が「伽耶」というのは気になる。在日韓国人が一人も居ないのはなぜだろう。
  6. この第八話もまた、『新しい歴史教科書』と符合する点がある。「皇国史観」をベースとしているため。
  7. さらに、このゲーム全般が『心のノート』のような作りである。選択肢があるようでいて実は無い、という作りが。それなら、最初から選択肢など入れるべきではない。
  8. 第七話は、「日の丸・君が代をどうしても受け付けない人に無理やり『日の丸を揚げよ、君が代を歌え』と強要する」のと同じような話である。第七話だけではなく、このゲーム全般に言えることではあるが。
  9. 近年の「明治礼賛ブーム」が良くないと思うのは、当時の「明るい部分」しか見ていないからであり、それはこのゲームの問題点とも合致する。
  10. 『超力兵団』のようなゲームは若者を右傾化させる恐れがあり、懸念するが、同時に若者たちの「極端な左傾化」も心配している。左派には「原発デマ・福島デマ」などを流す者が居るからだ。
  11. 個人的に、このゲームにはとても惹かれるところはあるが、同時に強烈なおぞましさと底知れぬ闇を感じる。様々な要因があるが、いちばん底知れぬ闇を抱えているのはヤタガラスである。
  12. この『超力兵団』に、「グロテスクな表現を含む」表記を付けたのは、製作者も「このゲームは、良識的な大人・小さい子どもが居る親が見ると、『子どもたちには教育上良くない』と批判してくるだろう」と分かっているから、意図的に「小さい子どもと良識的な大人」を排除しようとしたため、かも知れない。
  13. このゲームのシナリオは、「権力者には従えばいい、天皇や権力に逆らう者は悪だ」というメッセージを、子どもや若者に植えつける危険性がある。「天皇制廃止とか、憲法九条改正(改悪)反対とか言ってる大人は悪い人だ」と、子どもたちが思い込む可能性があるとは考えていないのか。
  14. ゲームオーバー画面は非常に理不尽で不愉快だが、それは「天皇を護れずに死んでしまうとは何事だ!」と言われているような気がするから、かも知れない。

 

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おわりに

今回は、第八話について検証し、その他このゲームが抱える問題点をいくつか解説した。

次回は、第拾話(第十話)を検証しようと思う。この第拾話は、第七話についでかなりの問題作だからだ。

 

では、また次回。

 

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参照ゲームソフト・主要参考文献

今回の主な参考文献など。「参考にはしたがお勧めはしない」ものも含まれるので、そのようなものには「※お薦めしません」と付けてある。前回までの参考文献も参照のこと。

※既に絶版のものもあるのでご了承下さい。

 

【参照ゲームソフト】

  • 『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団』(プレイステーション2/発売元・アトラス)
  • 『デビルサマナー葛葉ライドウ対アバドン王』(プレイステーション2/発売元・アトラス)

【『超力兵団』及び続編の本】

  • 『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団 超公式ふぁんぶっく』(ファミ通編集部責任編集/エンターブレイン)
  • 『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団 超公式完全本』(ファミ通編集部責任編集/エンターブレイン)
  • 『デビルサマナー葛葉ライドウ対アバドン王 公式ガイドブック』(ファミ通編集部責任編集/エンターブレイン)
  • 『デビルサマナー葛葉ライドウ対アバドン王 超公式完全本』(ファミ通編集部責任編集/エンターブレイン)

【ゲーム『ドラゴンクエスト』関連】

  • 『ドラゴンクエスト名言集 しんでしまうとはなにごとだ!』(原著・堀井雄二/スクウェア・エニックス)

【明治時代・明治礼賛】

  • 『「明治礼賛」の正体』(斎藤貴男著/岩波ブックレット)
  • 『生きづらい明治社会 不安と競争の時代』(松沢裕作著/岩波ジュニア新書)

【原発・福島・放射能に関わるデマ】

  •  『知ろうとすること。』(早野竜五・糸井重里著/新潮文庫)
  • 『原発事故と「食」 市場・コミュニケーション・差別』(五十嵐泰正著/中公新書)

【『新しい歴史教科書』と後継本】

  • 『市販本 新しい歴史教科書』(西尾幹二代表執筆者/扶桑社)※お薦めしません。
  • 『市販本 新しい歴史教科書 改訂版』(藤岡信勝代表執筆者/扶桑社)※お薦めしません。
  • 『日本人の歴史教科書』(「日本人の歴史教科書」編集委員会編/自由社)※お薦めしません。

【『新しい歴史教科書』批判本・「自由主義史観」批判本・歴史教科書に関する本】

  • 『戦争責任とジェンダー 「自由主義史観」と日本軍「慰安婦」問題』(鈴木裕子著/未來社)
  • 『「自由主義史観」の病理 続・近現代史の真実は何か』(松島榮一・城丸章夫編/大月書店)
  • 『「慰安婦」問題Q&A 「自由主義史観」へ 女たちの反論』(アジア女性資料センター編/明石書店)
  • 『なぜ「従軍慰安婦」を記憶にきざむのか 十代のあなたへのメッセージ』(西野瑠美子著/明石書店)
  • 『近現代史の真実は何か 藤岡信勝氏の「歴史教育・平和教育」論批判』(藤原彰・森田俊男編/大月書店)
  • 『歴史教科書とアジア 歪曲への反駁(はんばく)』(和仁康夫著/社会評論社)
  • 『歴史教科書の可能性 「つくる会」史観を超えて』(原田敬一・水野直樹編/青木書店)
  • 『教科書の社会史―明治維新から敗戦まで―』(中村紀久二著/岩波新書)
  • 『あぶない教科書NO! もう21世紀に戦争を起こさせないために』(俵義文著/花伝社)
  • 『歴史家が読む「つくる会」教科書』(歴史学研究会編/青木書店)
  • 『新版 ここが問題「つくる会」教科書 歴史・公民教科書批判』(子どもと教科書全国ネット21編著/大月書店)
  • 『とめよう!戦争への教育 教育基本法「改正」と教科書問題』(高橋哲哉・俵義文・石山久男・村田智子執筆/子どもと教科書全国ネット21編/学習の友社)
  • 『教科書が危ない 『心のノート』と公民・歴史』(入江曜子著/岩波新書)
  • 『<つくる会>分裂と歴史偽造の深層 正念場の歴史教科書問題』(俵義文著/花伝社)
  • 『こんな教科書子どもにわたせますか 「つくる会」の歴史・公民教科書批判』(子どもと教科書全国ネット21編/大月書店)
  • 『徹底検証 あぶない教科書 「戦争ができる国」を目指す「つくる会」の実態』(俵義文著/学習の友社)
  • 『史実が示す 日本の侵略と「歴史教科書」』(吉岡吉典著/新日本出版社)
  • 『「つくる会」教科書はこう読む! 隠された問題点の数々』(上杉聰・君島和彦・越田稜・高嶋伸欣著/明石書店)
  • 『「自由主義史観」批判 自国史認識について考える』(永原慶二著/岩波ブックレット)
  • 『消され、ゆがめられた歴史教科書 現場教師からの告発と検証』(久保井規夫著/明石書店)
  • 『歴史教科書 何が問題か 徹底検証Q&A』(小森陽一・坂本義和・安丸良夫編/岩波書店)
  • 『日本が「神の国」だった時代 国民学校の教科書をよむ』(入江曜子著/岩波新書)
  • 『教科書から消せない歴史 「慰安婦」削除は真実の隠蔽』(久保井規夫著/明石書店)
  • 『教科書攻撃のウソを斬る 「新しい歴史教科書をつくる会」がねらうもの』(子どもと教科書全国ネット21編/青木書店)
  • 『歴史教科書とナショナリズム 歪曲の系譜』(和仁廉夫著/社会評論社)
  • 『母と子でみる36 わたしたちの教科書』(徳武敏夫著/草の根出版会)
  • 『歴史研究の現在と教科書問題 「つくる会」教科書を問う』(歴史学研究会編/青木書店)

【「伽耶」(加耶)関連】

  • 『日本史リブレット70 古代の日本と加耶』(田中俊明著/山川出版社)

【国旗・国歌】

  • 『なぜ、「君が代」を弾かなければならないのですか』(「日の丸・君が代」の強制に反対するキリスト者教師・生徒・市民のネットワーク編/いのちのことば社)
  • 『音楽は心で奏でたい 「君が代」奏拒否の波紋』(福岡陽子著/岩波ブックレット)
  • 『「日の丸・君が代」と「内心の自由」』(堀尾輝久・右崎正博・山田敬男著/新日本出版社)
  • 『日の丸・君が代50問50答』(歴史教育協議会編/大月書店)
  • 『知っていますか? 君が代・日の丸一問一答』(上杉聰著/解放出版社)
  • 『日の丸・君が代の戦後史』(田中伸尚著/岩波新書)

【「愛国心」・右翼思想】

  • 『愛国と信仰の構造 全体主義はよみがえるのか』(中島岳志・島薗進著/集英社新書)
  • 『日本会議の野望 極右組織が目論む「この国のかたち」』(俵義文著/花伝社)

【日本神話・古事記・日本書紀】

  • 『現代語訳 古事記』(福永武彦訳/河出文庫)
  • 『現代語訳 日本書紀』(福永武彦訳/河出文庫)
  • 『あらすじとイラストでわかる古事記・日本書紀』(知的発見!探検隊著/文庫ぎんが堂)

【日本軍・戦争】

  • 『日本は過去とどう向き合ってきたか 【河野・村山・宮沢】歴史三談話と靖国問題を考える』(山田朗著/高文研)
  • 『「従軍慰安婦」をめぐる30のウソと真実』(吉見義明・川田文子編著/大月書店)
  • 『AKASHI人権ブックス5 戦争犯罪と人権 日本軍「慰安婦」問題を考える』(前田朗著/明石書店)

【道徳教育・『心のノート』】

  • 『「心のノート」を読み解く』(小沢牧子・長谷川孝編著/かもがわ出版)
  • 『「心のノート」を考える』(三宅晶子著/岩波ブックレット)

【アジアの歴史】

  • 『これだけは知っておきたい 日本と韓国・朝鮮の歴史』(中塚明著/高文研)
  • 『これならわかる 台湾の歴史Q&A』(三橋広夫著/大月書店)
  • 『韓国の歴史を知るための66章』(金両基著/明石書店)
  • 『日韓共通歴史教材 学び、つながる日本と韓国の近現代史』(日韓共通歴史教材製作チーム編/明石書店)

【天皇・天皇制・皇室】

  • 『大正天皇』(原武史著/朝日文庫)
  • 『フェミニズム・天皇制・歴史認識』(鈴木裕子著/インパクト出版会)

【「ミシャグジさま」関連】

  •  『日本原初考 古代諏訪とミシャグジ祭政体の研究』(古部族研究会編/人間社文庫)

【日本の近現代史】

  • 『日本近現代史を読む』(宮地正人監修・大日方純夫・山田朗・山田敬男・吉田裕著/新日本出版社)

【皇国史観】

  • 『皇国史観』(永原慶二著/岩波ブックレット)

【歴史認識問題】

  • 『すっきり!わかる歴史認識の争点Q&A』(歴史教育者協議会編/大月書店)

【司馬史観】

  • 『司馬遼太郎の歴史観 その「朝鮮観」と「明治栄光論」を問う』(中塚明著/高文研)

【司馬遼太郎作品】

  • 『坂の上の雲(一)』(司馬遼太郎著/文春文庫)

 

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*1:明治礼賛ブームに関して詳しくは、『明治礼賛の正体』(斎藤貴男著/岩波ブックレット)などを参照のこと

*2:かつて存在した小中学生向けの副教材。現在の「道徳教材」の前身

*3:『教科書が危ない』(入江曜子著/岩波新書)145ページ参照

*4:日の丸・君が代問題、国旗・国歌法の問題については「主要参考文献」の「国旗・国歌」で取り上げた書籍などを参照

*5:ただし中古だとこのシールが剥がされていることが多い

*6:『ドラゴンクエスト名言集 しんでしまうとはなにごとだ!』(原著・堀井雄二/スクウェア・エニックス)4ページ参照