『シャイニングフォース・黒き竜の復活』の問題点とは? その5
はじめに
※この記事は2020年7月12日に加筆・訂正・修正済み。
この記事は、セガより2004年に発売された、ゲームボーイアドバンスソフト『シャイニングフォース・黒き竜の復活』(ジャンルはシミュレーションRPG。以下『黒き竜』)の問題点を掘り下げていく連載企画の第五回目。このゲームは『シャイニングフォース・神々の遺産』(セガのメガドライブソフト。以下『神々の遺産』)のリメイク版である。
このゲームについて詳しくは、前回までの記事を参照のこと。
今回のテーマ
今回は、「一部キャラクターの喋り方・性格の変化について」を取り上げよう。
オリジナルの『神々の遺産』と、『黒き竜』とでは、一部のキャラクター(ユニット)の喋り方及び性格が異なるのが気になる。特に、「ディアーネ」と「ドミンゴ」についてはそうである。
(※以下ネタバレも含まれるので注意)
ディアーネについて
ディアーネは、「バストーク村」に住むエルフ族の女性で、職業は「アーチャー」。
このディアーネ、『神々の遺産』では必ずしも仲間にする必要は無い。話しかけないと仲間にならないため。
だが、『黒き竜』では、重要なイベントシーンに登場するように変えられており、必ず仲間になるようになってしまった。
さらに問題なのは、彼女の口調も性格も明らかに『神々の遺産』とは異なり、キャラクターの印象が変わってしまったということ。これは正直、がっかりした。具体的には、『神々の遺産』では「どこにでも居そうな女の子っぽい印象」だが、『黒き竜』では妙に勝気な女性になった、ということ(しかし時々元のディアーネっぽい口調になることも…。いまいち性格設定が安定していないと思う)。
ドミンゴについて
ドミンゴは「魔法生物」という奇妙な生き物である(ユニットとしては「魔道士」と似たようなもので、攻撃魔法が使える)。このユニットは、どこかで「ドミンゴたまご」というアイテムを手に入れて、ある場所まで持っていかないと仲間にはならない。
このドミンゴ、『神々の遺産』では「ぼくドミンゴでちゅ。知ってまちゅか? 魔法が使える者は、知能が高いんでしゅよ!」といった喋り方をするが、『黒き竜』では基本的に「ドミンゴ!」としか喋らなくなっている…(マンガ『新・オバケのQ太郎 』に出てくるО次郎を彷彿とさせる…。例えが古いけど…)。なぜこのように変えてしまったのか、理解出来ない。私は「ドミンゴでちゅ」の方が好きだったのに…。「知ってまちゅか? ここの連中は知らないでちゅけど…」とかのセリフが楽しかった。
おわりに
今回は、二人のキャラクターの「喋り方の変化」を取り上げてみた。
結論としては、「変化させるべきではなかった」と思う。他にも、明らかにセリフや性格が変わってしまったキャラクターは居るのだが、それについては次回に。
次回は最終回として、『黒き竜』の問題点をすべて暴き出したい。
参照ゲームソフト
- シャイニングフォース 黒き竜の復活(ゲームボーイアドバンス/発売元・セガ)
- シャイニングフォース 神々の遺産(メガドライブ/発売元・セガ)