先日の記事。最近もさらに修正している。これは『シャイニングフォース・黒き竜の復活』(セガのゲームボーイアドバンスソフト。ジャンルはシミュレーションRPG。以下『黒き竜』)の問題点を書いたシリーズの最終回。このゲームは『シャイニングフォース・神々の遺産』(セガのメガドライブソフト。以下『神々の遺産』)のリメイク版である。
そして一昨日の記事。
さらに追記したいことがあるので、書いておこう。…いい加減、『黒き竜』のことは忘れたいのだけど…。
(※以下ネタバレも含まれるので注意)
今回の追記も、一昨日の記事に引き続き「悪役・ダークソル」(ラスボス戦前に戦う大ボス)に関することである。どうもこのキャラクターのことを語り出すと、つい暴走してしまうので申し訳ないが、今風に言うと私にとっては「推しキャラ」・「すきぴ」なので(しかも約17~18年も前から変わらない!)どうにもならない…。余談だが『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団』(アトラス)の主人公・ライドウも私にとっては「推しキャラ」・「すきぴ」なのであるからして…。
「『黒き竜』の問題点6」で「『黒き竜』最大の問題点」としたのが、「ダークソルの設定・性格・セリフが、『神々の遺産』及び他の『シャイニング』シリーズとは大幅に違う」ということである。詳細はそちらを参照してもらうとして、もう少し気になることがあるので書いておく。
おさらいしておくと、『神々の遺産』での彼は、「ルーンファウスト帝国軍の軍師であり、ルーンファウスト帝国の皇帝・ラムラドゥを操っている謎の魔道士。邪竜ダークドラゴン復活を企てる」ということ以外は不明なのだが、他の『シャイニング』シリーズでは「正体は悪魔王であり、あの人間風の姿は世を忍ぶ仮の姿に過ぎない! 本来は巨大でおぞましい姿をしている…*1。遠い昔に、とある場所で他の悪魔王たちと覇権争いをしていたが、後に追放された」、「実は彼には妻子が居て、妻はミシャエラ(彼の部下でもある)、息子はメフィスト(前作『シャイニング&ザ・ダクネス』のラスボス)という」と語られている。
この設定を元にすると、彼が遠い昔に悪魔王として戦い、追放された後、ルーン大陸*2のルーンファウスト帝国に現れて軍師となるまでには、いったい何があったのかは不明である*3。あの人間風の姿にしても、自ら望んでそうなったのか、意に反してその姿に変化させられたのかはよく分からない*4。何にせよ、彼は永遠とも言える時を生き、多くの人々が生まれては死に、文明が栄えては滅ぶのを見てきたのだろう。犬神サアカス團の『玉椿姫』*5という歌のように…。そう考えると、彼はとても孤独な人物だと思えてくる。そんな彼が、部下のミシャエラと結ばれた理由は不明なんだけど…。彼女は彼の孤独を癒してくれる存在だったのか? などと考えてしまう。
このような興味深くて面白い設定があるのなら、『黒き竜』でもそれをそのまま活かせばいいものを、あまりにもグロテスクな設定に変えてしまうものだから(詳細は「『黒き竜』の問題点6」を参照。何度も書く気にはなれないので…)、とても『シャイニング』とは呼べないものに変貌してしまったのが『黒き竜』の最大の問題点だと私は思う。
ダークソルの「孤独感」や「復讐心」を表現したいのであれば、他の『シャイニング』シリーズの設定を踏襲して「私の正体は悪魔王で、かつて居た場所を追放されて以来、永遠の時を一人で生きてきた…。いつか悪魔王として復活し、他の悪魔王たちを倒したいと願っているのだよ…。そのためにはダークドラゴンの力が必要なのだ…」といったセリフを追加するだけで良かったのだ。あまりにも陰鬱でグロテスクでおぞましい設定に変えてまで、彼の「孤独感・復讐心」を強調してプレイヤーの同情を誘う必要など無かったのに…。
繰り返すが、私は『黒き竜』を、名作『神々の遺産』のリメイクとは認めたくないし、あまりにもおぞましく変わってしまった設定を絶対に認めない!
参照ゲームソフト
- シャイニングフォース 黒き竜の復活(ゲームボーイアドバンス/発売元・セガ)
- シャイニングフォース 神々の遺産(メガドライブ/発売元・セガ)
- シャイニングフォース外伝 ファイナルコンフリクト(ゲームギア/発売元・セガ)
- シャイニングフォース2 古えの封印(メガドライブ/発売元・セガ)
- シャイニング&ザ・ダクネス(メガドライブ/発売元・セガ)