『魔界塔士Sa・Ga』プレイ記録~しろくま、楽園目指すんです。その1~
『サ・ガ コレクション』(スクウェア・エニックス。Nintendo Switch。以下『サガコレ』)収録の『魔界塔士Sa・Ga』のプレイ記録を付けようと思う。
今回の主人公は『すみっコぐらし』から採って「しろくま」というエスパーマンとしている。
私の脳内設定では「寒がりのしろくまが異世界転生(!)してエスパーマンになり、暖かい楽園を目指す」話にしている。
(※以下ネタバレも含まれるので注意)
仲間を捜そう
さて、気が付くと変な世界でエスパーになっていた「しろくま」は、とりあえずここから抜け出して「楽園」に行きたいと思うようになる。そこはきっと暖かいのだろう…。
最初の町では「ここから逃げ出したいなら、ギルドで仲間を集めろよ」と言われるので、ギルドで仲間を三人雇うことになる*1。今回の仲間は…。
- ねこ(人間・男)
- とかげ(モンスター・山椒魚)
- とんかつ(モンスター・ゴブリン)
…の三人である。この三人も「『すみっコぐらし』の世界から、なぜか異世界に転生してしまった」設定とする。
仲間の入れ替えは可能だが、生きている時は「俺は嫌だぜ」と出てきて外すことは出来ない。死んでいる仲間は外せるが、注意すべきなのは「エスパーと人間の場合、仲間から外すと持たせたアイテムも消滅して二度と戻ってこない」ことだ。うっかり「一度しか入手出来ない重要アイテムを持たせた仲間を消去する」とクリア不可能になる(その状態でセーブすると最初からやり直すしかなくなる)。今回は仲間の入れ替えはしないと決めている。
このゲームでは普通のRPGのような「経験値とレベルアップ」システムが無く、エスパーは戦っているだけで勝手にパラメータがランダムでアップし、人間は「ちからのもと」などの成長アイテムを使って成長、モンスターは敵モンスターが落とした「肉」を食べて別モンスターに変化することで成長する。
モンスターの変身には法則があって、要は『メガテン』シリーズの「悪魔合体」システムと似たようなものと言える。なお、肉を食べても何も変化しないことがある。基本的に「同族の肉を食べても変化しない」ことは覚えておくと良い。余談だが、「がいこつの肉」というのもある(笑)。肉は無いはずなのに…。あと「ゾンビの肉」もあるが、腐ってて食べられないのでは…、とも思うが普通に食べられる。
モンスターはアイテムを装備出来ないが、人間とエスパーは装備可能*2。注意すべきなのはこのゲームの大半の武器は「使用回数」が決まっているため、使い切ると何も出来なくなるので予備の武器が常に必要なことだ(高価なアイテム「賢者の石」を使うと回数を回復出来る)。基本的に防具には制限は無いが「盾」のみ回数制限があるのはなぜか。これは「戦闘中に使う」ことで初めて効果がある防具だから。ちなみに『ヘラクレスの栄光』(データイースト。ファミコン)でも武器に使用回数制限(「耐久性」)があったが、『ヘラクレスの栄光』の場合は防具にまで耐久性が設定されていたりする…。
最初の町には「封印の施された扉」があり、開くことは無い。この近くにいるシルクハットの男が言うには「閉ざされたドアのカギは、玄武という魔物が英雄の像に隠した」のだという。実はこの人物は…、いずれ分かるだろう。
英雄の町に行ってみよう
まず、最初の町を抜けてもう一つの町へ。ここは「英雄の町」と言う。なぜなら「英雄の像」があるから。
この像を調べると、しろくまは「何かが足りないな、この像には…」とつぶやく。何が足りないのだろう?
話によると、「英雄の像が立派な姿をしていた頃は、塔にも自由に入れたんだ」、「英雄の像はその昔、鎧と盾と剣を身に着けていた」とのこと。
鎧の王様の悩みを聞いてみよう
しばらく敵モンスターと戦ったり、貯まったお金(お金の単位は「ケロ」)で「人間用の成長アイテム」を買って「ねこ」に使ったり、とかげととんかつを別のモンスターに変身させたりしつつ、町の外を探索する。なお、敵モンスターは「お金」と「肉」は落とすが「アイテム」は決して落とさない。このゲームはアイテム欄にストック出来る物が少ないので、敵が落とすのを拾うとすぐいっぱいになってしまうためだろう*3。
なお、しろくまは最初は特殊能力「ふいうち」を持っているが*4、しばらく戦っていると「サイコバリア」という能力を覚えていた。これは戦闘中のみ全員の防御を10上げるものである。エスパーの特殊能力は戦闘終了後に変化する場合が多く、せっかく「使える能力」を持っていたのにいつの間にか無くなっていることもある。
手始めに「盾の城」に行ってみる。ここに居る衛兵と話したりぶつかったりすると「怪しい奴、出ていけ!」と追い出されるが、避けて王の間に行ってみる。王は「た、盾は、わ、渡さんぞ…」みたいなことしか言わない。大臣は「盾が見たいだと? あれは王様の宝だ! さっさと出ていけ!」と言う。この城の人間はみんな愛想が悪い…。
今度は「鎧の城」に行ってみる。ここはさっきとは逆で、衛兵と話すと「よくいらっしゃいました。王様の悩みを聞いてあげて下さい」とフレンドリーである。王様の悩みとは?
鎧の王と話すと、どうやら「南の町に居る美人の女の子に恋をしているが、どうしてもプロポーズを受け入れてくれない」ということらしい。「叶えてくれたら望みの物をやる」と言われるので、引き受けることに。
美人の「目玉モンスター」…
南の方に町があるが、ここには目玉のモンスター型の住人しかいない。宿屋の店主に横から話しかけると「剣の王は殺人鬼だ」といった情報も得られる。
一番奥に居るのが美人だが、他の住人と見た目は変わらなかったりする。話によると、「盗賊に結婚を迫られていて、従わないと村を焼くと脅されている」とのこと。村を守るために、王様とは結婚出来ないのだという。
なお、序盤で注意すべきモンスターは「レッドブル」で、パラメータが低い時に戦うと死者が出ることが多かった。序盤で何度も死んで復活を繰り返すと「ハート」が減ってしまい*5、無くなると高価な「ハート」を買えるようになるまで復活出来ないため、仲間を入れ替えたくなければまめにセーブして、一人でも死んだらリセットする方が良い。
盗賊は触ると危険!?
町の近くに洞窟があり、入ると山椒魚がうろついている。これとぶつかると強制的に戦闘になるので注意。
いくつかの扉があるが、一つは入っても何もなく、もう一つは「開かない」と出て入れない。ボスが居るのは一番奥の方で、入って盗賊と話すと「誰が入っていいと言った!」と脅してくるが、とんかつが「俺だ! あの娘から手を引け!」と言ってバトルに。
ボスは「どくがえる」という山椒魚型モンスター。注意すべきなのは「触ると毒」なる攻撃を持っていること。これは一見何もしていないように見えるが*6、剣などで近接攻撃をすると「しかしどくがえるは特殊な体をしている」と出て「毒」*7状態にされてしまう(遠隔攻撃の時は毒にかかることは無い)。それにしても戦闘メッセージで「しかし」と出るのは珍しいとも思える*8。スーパーファミコンの『ウィザードリィ5』(アスキー)ではあったような気も…。『魔界塔士Sa・Ga』の戦闘シーンで、敵を倒した時やこちらが倒された時に「〇〇は死んだ」と出るのも日本語版『ウィザードリィ』の影響のような気がしている。
どくがえるを倒すと「勘弁してくれー」と言って消える。その後は、うろついていた山椒魚は居なくなっている。先ほど見た「開かない扉」は開くようになっているので、三つの宝箱を回収する。入っていたのは「ポーション」、「ちからのもと」、「ブロンズの盾」。ただ、アイテム欄に空きが無いと宝箱を回収出来ないので注意。
余談だが、このゲームには「一度開けて空になった宝箱は、画面が切り替わると(戦闘シーンに切り替わった場合も含む)宝箱のグラフィック自体が消滅する」という仕様がある。特に気にすることは無いが、この先の話ではごく一部だけ「何度でも取れる宝箱」が存在し、これは画面が切り替わっても消滅せず、しかも宝箱を開ける前に戻っているので「何度も取れるのか、一回だけなのかを見分ける目安」にはなる。
王様の鎧を着てみよう
南の町で美人と話すと「ありがとうございます。これで幸せになれます」と言う。
鎧の城へ行くと、美人はすでに王のところに居た。鎧の王と話すと、お礼として「キングの鎧」を貰える。これは装備出来るので、しろくまが着ることに。防御力は格段に高い。注意すべきなのは、これは「決して捨ててはいけない」*9ということと、「いずれは外さなければいけない」ことだ。
ちなみにこのあたりで気が付いたが、オリジナル版では「ねずみ男」というモンスターが居たが、この『サガコレ』では「ねずみ親父」に変更されている*10。「ねずみ男」は『ゲゲゲの鬼太郎』(水木しげる著)のパロディとして入れたのだろうが、やはりマズいのか。
実は『サガコレ』収録バージョンでは、「一部のメッセージ、アイテム名、モンスター名などがオリジナルから変更されている」箇所があるのだ*11。その他の変更点についてはまたいずれ触れよう。
剣の王と会うと…
南の方に「剣の城」がある。ここに行ってみると衛兵がうろついているが、これにぶつかると戦闘になる。また、ここで出てくる「武闘家」は妙に強いので注意。これは仲間にならないモンスターで、倒しても肉を落とさない。このような「敵専用モンスター」も何種類か存在する。
この城にはダミーの階段があり、そちらを登っても剣の王には会えない。正しい階段を上ると王に会えるが、王と話すと「この剣が欲しいか? ならば俺を倒してみろ!」と戦闘になる。倒すと「キングの剣」を入手。これも装備出来るが(回数制限無し)、絶対に捨てたりしてはいけない。剣は「ねこ」に持たせる。ちなみに死体を調べると「死んでるぜ」と出る。
この「キングの剣」だが、たまにクリティカルヒットが出てモンスターを即死させる効果がある。クリティカルになると「〇〇は死んでしまった」と出るが、「ゾンビは死んでしまった」と出るとなんか笑える。ゾンビはすでに死んでいるのでは…。ちなみに、このゲームのゾンビは「ゾンビ」という割には妙にユーモラスで可愛らしい。ムンクの「叫び」の人物にも見える(笑)。
このあたりで、とかげが「ハエ男」に変化したが、何だか「仮面ライダー」っぽい気がする…。ハエ男と言うよりはカマキリ人間!?
盾の王が暗殺された!?
盾の城へ行き、王の間に行くと、しろくまが「王様が!」と言う。よく見ると王は死んでいる。大臣は「丁度良いところに来た。お前らを王様殺しの犯人ということにしよう」などと言う。するとモンスターが刺客として襲いかかってくるが、これを倒すと大臣は消え去ってしまう。王の死体を調べると、しろくまは「哀れな王様だな、自分の部下に裏切られるとは」とつぶやく。
実は壁に隠し通路があり、そこから上に行くと大臣を捕まえることが出来る。「何が欲しいんだ、金か? この盾もやろう」などと命乞いして来るが倒す。しろくま「てめえのような奴が一番ムカつくんだよ!」。…「てめえのような奴」(笑)。確かにムカつく奴だけど…。全体的にこのゲームのセリフ回しはクールである。そこが面白いんだけどね。
こうしてしろくまは「キングの盾」を手に入れた。装備して使えるが(これも回数制限無し)、捨ててはいけないものだ。
なお、ワンダースワンカラーでリメイクされた『魔界塔士Sa・Ga』の場合、キングシリーズは装備出来ない仕様になってしまったのは残念だった。「重要アイテム」の欄に収まってしまうためである。うっかり捨ててしまう危険は無くなったのだが…。
ちなみにこのあたりで気が付いたが、このゲームではたまにバグで「エスパーの特殊能力の使用回数が二倍に増えたり、逆に減ったりする」ことがある。バグってしまった場合は宿屋に泊まると元に戻せる。
玄武が現れた!
英雄の町へ。その前に、しろくまの来ていた「キングの鎧」は外して、最初の町で売っていた「ゴールドメイル」に変更する。
英雄の像の前で、全ての「キングシリーズ」を「使う」と、最初の「クリスタル」が手に入る(クリスタルだけはアイテム欄の別枠に収まるので捨ててしまう心配は無い)。英雄の像を調べると「立派な姿です」と出る。
さて、クリスタルは手に入れたし、最初の町に戻って封印を解いてみよう…、と思ったその時、突然「玄武」という巨大な亀のモンスターが現れる。「三つのアイテムを集める奴がまた出たか!」。
ここで「玄武」と戦闘になる。今回は、しろくまが「スーパーパワー」という能力(一時的に力を99まで上げる)を覚えていたのでこれを使う。モンスター二体は「レッドブル」と「鬼」に変身させている。玄武は「毒霧」などを使うが、難なく倒した。倒すと玄武は「これで勝ったと思うなよ!」と言い残して消滅した。このセリフの意味は、終盤に分かるだろう…。
塔を登ってみよう
最初のクリスタルを手に入れたら、これを最初の町で使うと封印が解け、上に進めるようになる。
それにしても、塔で流れる曲(タイトル「禁断の塔」)は至極名曲だと思う!
塔の二階は素通りするだけだ。二階以降は敵も強くなっているので注意。味方モンスターを成長させるチャンスでもあるが…。最初の世界には出てこなかったグラフィックのモンスターも出てくる。「ガーゴイル」、「青大将」、「ウルフ」などがそう。
このゲームは画面が白黒なので、ファミコンのRPGではよくある「色違いで名前と能力の違うモンスター」*12は用意出来ず、「全く同じグラフィックで名前と能力の違うモンスター」が多数出現する。なので一見「最初の世界に居たゴブリンと同じか?」と油断すると、実は上位クラスの「鬼」だったり…、といったことはよくあるので注意が必要。
ここが楽園?
塔の三階には小世界があり、一瞬ここが「楽園」なのか? とも思えるが、どうやら違うようだ。住人は「お店? 誰も働かなくていいんだよ」、「ここではなんにもしなくていいのさ」、「食べて寝て夢を見る。素晴らしい生活さ」などと言っている。
天国と地獄の落差
四階の小世界は、先ほどとは逆で地獄のような世界だった。床は針の山で、歩くだけでもダメージを受ける。「痛いよー、苦しいよー、誰か殺してくれー」と言う人物などが居る。悪魔型の人物と話すと戦闘になるので注意。
四階から五階へ行く時の踊り場には宝箱があり、武器の「デリンジャー」が入っていた。
五階まで行くと、封印が施された扉があるため、それ以上は行けないようだ。シルクハットの男が言うには「老人を捜しなさい!」とのこと。
五階のもう一つの扉から外に出ると、そこは…。
次回は…
次回は、いよいよ第二の世界へ!
*1:メンバーが四人揃わなくてもしばらくはプレイ出来るが、四人居ないと重要イベントが発生しなくなるのでクリアは不可能
*2:人間は八個、エスパーは四個まで
*3:続編では敵がアイテムを落とすことがある
*4:先制攻撃の確率を上げるものらしい
*5:初期段階では各キャラクターごとにハートを三つ持っている
*6:「どくがえるは攻撃を待ち構えている」と出る
*7:一ターンごとにHPが減る。戦闘中のみ有効で、戦闘が終われば回復している
*8:いつからか、「戦闘メッセージ自体無いRPG」が増えたこともあるが…
*9:このゲームでは貴重品でもあっさり捨てられてしまう
*10:これはワンダースワンカラーのリメイク版でもそう
*11:三部作共通
*12:『ドラゴンクエスト』で言えば「スライム」と「スライムベス」のようなもの