ろーだいありー

PS2ソフト『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団』の考察記事、ゲームプレイ記録、コレクション写真など。

『魔界塔士Sa・Ga』プレイ記録~しろくま、楽園目指すんです。その5(最終回)~

『魔界塔士Sa・Ga』プレイ記録~しろくま、楽園目指すんです。その5(最終回)~

『サ・ガ コレクション』(スクウェア・エニックス。Nintendo Switch。以下『サガコレ』)収録の『魔界塔士Sa・Ga』のプレイ記録第五回目(完結編)。前回はこちら。

lucyukan.hatenablog.com

今回の主人公は「しろくま」(エスパーマン)。仲間は「ねこ」(人間・男)、「とかげ」(モンスター)、「とんかつ」(モンスター)。名前の由来は『すみっコぐらし』より。

(※以下ネタバレも含まれるので注意)

前回のおさらい

塔の十六階から外に出ると、そこは『真・女神転生』(アトラス。スーパーファミコン)に出てくる「ミサイル直撃により崩壊した後の東京」とそっくりな、荒れ果てた近代都市だった。フィールドでは「朱雀」が出現するが、バリアがあるため倒せない。ここで「さやか」という少女と、彼女の兄「総長」と出会う。総長に協力し、朱雀のバリアを打ち破るための装置を作ることに。必要な部品を二つ手にしたしろくまたちは、装置の完成に必要な「ハデスニウム」*1を手に入れるために「超科学発電所」*2へ乗り込む。だが、ここでは「殺人バリア」によって「ハデスニウム」は守られていた。しかし総長が身を犠牲にしてバリアを破ってしまう。総長の犠牲により、しろくまたちはついに朱雀のバリアを破る「イレイサー99」を完成させるが、直後に「デスマシーン」に襲われる。これを倒した後、さやかが何者かにさらわれたことを知る。「シンジュク」のビルを抜けて今は使われていない電車に乗り込むと、さやかを連れ去った朱雀が現れる。イレイサー99で朱雀のバリアを無効化して倒す。さやかを救うと四つ目の「クリスタル」を貰える。これを使ってさらに塔の上へ登り、いくつかの小世界を回った後、二十三階で「アシュラ」という魔物を倒したが、落とし穴に落ちてしまうところまで。

ここは最初の世界なんです

さて、落とし穴に落ちたしろくまたちは、気が付くとなぜか塔の一階の町に居た。そう、ゲームスタート直後に居るところと同じだった。二十三階から落ちたのになぜ無傷だったのだろう?

「アシュラ」との戦いで「とかげ」が死んでいたので復活させ、「ねこ」にかけられた「呪い」はアイテムの「十字架」で解く。

ここには、今まで出会った人たちが集まっている*3。鎧の王、彼と結婚した美人、竜王、ミレイユ、さやか。鎧の王と結婚した美人はすでに子どもを宿しているのだとか。竜王は「アシュラは幻だったのか、それとも…」などと、意味深なことを言う。ミレイユは「私って酷い女ね、ジャンヌとそっくりでも心は醜くて」などと言うが、とんかつが「君の心の中にはジャンヌが居るはずだよ」と言う。

さやかは「この世界から出てっても、私たちのこと忘れないでね。負けないよね、信じてる」と言う。ねこ「まかせろ! 何が居ようと負けはしねえぜ!」。

塔の町のショップは、以前とは品揃えが異なっている。ここで売っている防具「パワードスーツ」は、盾以外のすべての防具を兼ね備えているので、しろくまに装備させる。これで他の物が三つ持てるようになる。今までは防具を二つも付けていたので、武器などは二つまでしか持たせられなかった。

新しい売り物の中では、武器の「ミサイル」が強力だと思う。五回しか使えないが、敵全体に効果がある。ただ、敵の中にも「ミサイル」を使ってくるロボットモンスターが居るので要注意。

また、「エルメスの靴」という足用防具も売っているが、これは実在のブランド「エルメス」がモデルだろう。これは「アライのメット」*4同様、そのままでよかったのだろうか…? 今まで行った階にワープする「ドア」も扱っている。

例のシルクハットの男もここに居る。以前封印を解いたはずの扉は、別の封印によって開かなくなっていた。男は「あの扉の向こうに、楽園への真の道があります」と言う。とかげ「あんた、いったい…?」。

クリスタルのうち一つを使うと、突如四つが融合して新たなクリスタルに変化する。これを使うことで封印が解ける。この先が最終ダンジョンとなっている。

ここに突入する時には「ドア」は必ず持った方がいい。また武器の消耗を抑えるため「賢者の石」*5もあるとよい。最終ダンジョンで使いやすい武器としては、以前貰った「エクスカリバー」*6の他、「フレアの書」、敵のHPを吸収出来る「ブラッドソード」*7、「ミサイル」、「ビームライフル」などだろうか。

他には「ケアルの書」(「癒しの杖」でもよい)、「金の針」、「目薬」、「いきかえり」、「エリクサー」*8なども必要かと。「いきかえり」は死んだメンバーを復活出来るので便利だが、第四世界のアメ横でしか買えないので注意。最終ダンジョンでは四つのアイテムが手に入るので、アイテム欄に空きを作っておく方がいい。

復活した四天王を倒すんです

封印が解けた扉を開けると、今までとはまるで違う構造になっていた。ここは移動床が多く、ひたすら上に登って行くだけである。小世界は無い。なお、ここはひたすら上に行ってもメニュー画面では「塔の一階」としか表示されず、ドアかテレポートで戻ってしまうとまた最初からやり直しとなる。

ここに出てくるザコ敵は強いので油断は出来ない。うっかりすると死者が出るので、万一のことがあればドアかテレポートで戻る方がいい。ここで出る「ラクシャーサ」は、「サイコミラー」という技で魔法をはね返すことがあるので要注意。また、ここで出てくるロボットモンスター「モビルマシン」は、原作では「モビルスーツ」だったが、『ガンダム』っぽいから変えたのだろう。

最初のフロアで宝箱から「源氏の小手」を入手。これは「ねこ」に装備させる。

さらに進むと、なぜか倒したはずの「玄武」が道を塞いでいる。パワーアップした「玄武2」を倒すが、肉は落とさなかった。味方のモンスターを「味方専用のモンスター」*9にするためには、復活した四天王の肉が必要だったのだが…。

その次に戦う「青竜2」は、倒すと無事に肉を落としたので「とかげ」に食べさせる。これ以降はどの肉を食べても味方専用モンスターになる。

その先にある宝箱から「関羽の鎧」を入手。これは「ねこ」に。

三番目に「白虎2」と戦って倒し、肉を「とんかつ」に食べさせて味方専用モンスターにする。その先の宝箱から「孔明の靴」を入手して「ねこ」に装備。

最後に、「朱雀2」を倒す。その先の宝箱から「正宗」を入手。これは何回でも使える強力な武器。

そしてさらに上に行くと、北へ続く一本道を見つける。ここは移動床なので、一度触れると戻れないので注意*10

暇を持て余した「神」の遊び…

移動床の先の扉を開くと、広いフロアに出てくる。一度入るとドアかテレポートを使わないと出られない。

ここに、例のシルクハットの男が居る。実は彼の正体は「神」だったのだ! そう、今までしろくまたちの行くところに先回りしてヒントをくれたのは、この世界のすべてを知っていたからだろう。

もしかすると、二十一階の老人に「エクスカリバー」を授けたのも、二十階の本棚にあった記録を書いたのも「神」だったのか?

「神」とのやりとりは、ぜひ実際に見て欲しいのだが、要するに「塔の上には楽園がある」と言われていること自体、「モンスターエンジン」のネタ風に言うと「暇を持て余した神の遊び」*11だった、ということだ。破壊をもたらす「アシュラ」を呼び出したのも「神」である…。

つまり、しろくまたちを含めたすべての者たちが「暇を持て余した神の遊び」に付き合わされていただけ…、というのが真実だったのだ。

とんかつ「お前のためにここまで来たんじゃねえ! よくも俺たちを、みんなをおもちゃにしてくれたな!」

神への怒りが収まらないしろくまたち。そして…。

神「これも生き物の性(サガ)か…」

こうして、しろくまたちは「神」をも敵にすることに…。ちなみにラスボスが「神」というのは『真・女神転生II』(アトラス。スーパーファミコン)などでもあったりする。なお、ここで出てくる「性(サガ)」がこのゲームタイトルの由来? とも思えるが、どうもそうではないらしい、という話はどこかで聞いたような気がする。

最初はどうしても勝てなかったのでゲームオーバーに…。今回、ゲームオーバーになったのはここだけである。この「神」は強力な魔法を使ってくる上、属性攻撃*12は一切効果が無く、HPがかなり減ると勝手に「全回復」されてしまうので倒しにくい。やはり適当に戦っても勝てないのか…。

有名な話なのだが、ラスボスは「チェーンソー」で一撃で倒すことも可能だったりする。私も原作を最初にプレイした時はそうやって倒した記憶がある。ただ、その頃はそんな情報は聞いたことが無く、試しにやってみたら効いてしまった…、ということなのだけど。今回はチェーンソーは使わずに倒したいと思っている。

次は、装備を整えたり、モンスターを「スーパースライム」「リッチ」に変化させて挑む。その前にモンスターに「エリクサー」を使って特殊能力を全回復させる。

フレアの書、フレア、ミサイル、核爆弾、溶かす、ガラスの剣などで応戦していくと…、五ターン目あたりで何とか倒すことが出来た。やはり「全回復」される前に倒さないと無理らしい。それにしても、「神」をミサイルや核爆弾で倒すなんて大丈夫なのか?*13 それより、核爆弾なんか使うと、こちら側にも被害が出そうだが…?

ここを楽園にするんです!

「神」を倒したしろくまたち。

とかげ「やっちまったぜ…」

「神」無き世界で、これからどうするのだろう?

ねこ「この向こうに、別の世界があるのかな?」

しろくま「行ってみるか?」

とんかつ「俺はどっちでもいいぜ」

しかし、最後は「悪い奴らはみんなやっつけたし、ここも結構いいところになったんじゃないか?」ということで、元の世界へ戻ることにしたのだった。「行こう、俺たちの世界へ!」

ここでスタッフロールが流れる。ラストメッセージは「シー ユー アゲイン!」(また会いましょう!)。

           「しろくま、楽園目指すんです。」完

おまけなんです

味方専用モンスターの一部の名称が、オリジナルと『サガコレ』では異なっていることを追記しておく。オリジナルでは「ガネーシャ」*14だったのが「クユーサー」となっているのはなぜだろう? 「クユーサー」とは何者なのか? 「ガネーシャ」はヒンドゥー教の神なのでマズかったのか? しかし『メガテン』では「ガネーシャ」はずっと変わらずに出演しているのだが…。ワンダースワンカラー(以下WSC)版では「ガネーシャ」のままだったはず。「ビホールダー」*15「デスアイ」になっているが、これはWSC版からそうだった。どうやらこれは他作品のパロディ的だからマズかったらしい。

さらに、味方専用モンスターで「アヌビス」が居るが、アヌビスの使える特殊能力の中に「成仏」というものがある。しかし『サガコレ』版では「浄化」になっている。これは以前も書いたが「念仏の本」が「浄化の本」に変わっているのと同じような事情なのだろう。「浄化」(元・成仏)は、「浄化の本」(元・念仏の本)と同じ効果があり、アンデッドモンスターにのみダメージを与えるが、それ以外に使うと「馬の耳に念仏だ!」と出るのも同じ。

今回確認した限りでの「オリジナルと『サガコレ』での違い」をまとめておく。

  • 「ライトセーバー」→ライトサーベル(WSC版で修正済み)
  • 「念仏の本」→浄化の本(WSC版ではオリジナル通り)
  • 「原子力発電所」→超科学発電所(WSC版ではオリジナル通り)
  • 「プルトニウム」→ハデスニウム(WSC版ではオリジナル通り)
  • 「ねずみ男」→ねずみ親父(WSC版で修正済み)
  • 「ねこ娘」→ねこ女(WSC版で修正済み)
  • 「ガネーシャ」→クユーサー(WSC版ではオリジナル通り)
  • 「モビルスーツ」→モビルマシン(WSC版は「モビルマシーン」)
  • 「ビホールダー」→デスアイ(WSC版で修正済み)
  • 「28号」→27号(WSC版ではオリジナル通り)
  • 「成仏」→浄化(WSC版ではオリジナル通り)
  • 「盲目」→暗闇(WSC版で修正済み)

また、クリア後にもう一度やってみて気が付いたが、空気の実を持って第二世界の海底へ行き、階段を下りてダンジョンに入った後、登り階段を上っても上に戻れないことがある。恐らくバグの一種だろう。多分、一度下まで降りて海底に出てからまた入れば、元に戻るとは思うのだが…。

終わりに…

さて、「しろくま」たちの冒険はこうして幕を閉じた…。原作は三十年以上も前のゲームなのに、今でも十分面白かった! まったく色褪せていない。普通、レトロゲームには「思い出補正」のようなものがかかっていて、実物よりも思い出の方がよかったりするのだが、個人的には思い出よりももっと面白かったかも知れない。

*1:原作では「プルトニウム」

*2:原作では「原子力発電所」

*3:その代わり、最初に居た人々は居なくなっている

*4:「アライヘルメット」の製品が元ネタ

*5:アイテムの使用回数を回復する

*6:回数制限無し。グループ攻撃が出来る

*7:ただしアンデッドモンスターにはダメージが無い

*8:HPと特殊能力の使用回数を全回復する。移動中しか使えない

*9:『メガテン』で言えば「通常は出現せず、合体でしか仲魔に出来ない悪魔」のような存在

*10:ドアかテレポートで脱出は可能

*11:モンスターエンジンのネタでは「暇を持て余した神々の遊び」

*12:炎、冷気、電気属性の攻撃

*13:それを言うなら『真・女神転生II』のラスボスを倒すこともどうかと思うが…

*14:サイ系モンスター

*15:目玉系モンスター