ろーだいありー

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シリーズ記事「『超國家機関ヤタガラス』はなぜ怖ろしいのか?」・第四回目

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(※画像はイメージです)

シリーズ「超國家機関ヤタガラス」はなぜ怖ろしいのか? 

・第四回目「『第七話・呪われた探偵』というシナリオの怖ろしさを検証する(其の参)」

はじめに

 このシリーズ記事は、デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(以下『超力兵団』。「プレイステーション2」専用ゲームソフトとして2006年に「アトラス」社より発売されたもの。現在は絶版)に登場する、「超國家機関ヤタガラス」(以下「ヤタガラス」)という架空の組織を「徹底的に批判するため」と、「このゲームシリーズはもう封印作品とすべきである」、そして特に『超力兵団』についてはどんな形であれ(ゲームソフトに限らず)、二度と世に出すべきではないということを訴えるために書くものである。

なぜ、このようなことを訴えるのか、ということについては、前回までの記事を参照されたい。本記事にも、その答えの一部は示している。

なおこの記事には、ゲームの「ネタバレ」も多く含むので注意。

また、このゲームをプレイされたことが無い方には理解できないであろうことは、お断りしておく。

私のTwitter(現在は諸事情により非公開アカウントとしている)での発言も、再録している部分がある。

もうひとつお断りしておくが、本記事と前回までの記事で、この『超力兵団』の「設定・世界観・キャラクター描写・ストーリー」などに関する事柄はすべて、PS2のゲーム『超力兵団』及び、続編の『デビルサマナー葛葉ライドウ対アバドン王』(こちらもPS2専用ゲームソフト。2008年発売。現在は絶版)と、この二作の説明書・各種公式攻略本や、『超力兵団』の公式設定資料本のみを参考にして書いた。それ故、この二作を題材とした「メーカー公認のコミック・ノベライズ・ドラマCD」といったものは一切参照していない(私はこの類の商品は一切購入せず、閲覧・視聴もしないため)。予めご了承あれ。

ゲームの概要・あらすじ・ヤタガラスについて

今回からは、詳しいゲーム内容やあらすじなどは、前回までの記事を参照してほしい。

↓リンク先・第一回目

lucyukan.hatenablog.com

↓リンク先・第二回目

lucyukan.hatenablog.com

↓リンク先・第三回目

lucyukan.hatenablog.com

今回のテーマは「川野定吉のセリフを検証する」、及び「前回の補足」

今回は、前回までに紹介した「第七話・呪われた探偵」の問題点の続きとして、このシナリオで見られる「川野定吉というキャラクターのセリフを読み解いていこう。それから、前回の記事についての補足も。

川野とは、海軍軍人という設定であり、このゲームの主人公・ライドウの協力者である(第七話より以前から登場する人物だ)。

この男のセリフもまた、「ヤタガラスの怖ろしさ」をよく現しているものである。特に見なくてもゲームクリアは可能なものもあるが、もし実際にこのゲームをプレイするきっかけがあれば、ぜひすべて見ておいてもらいたい。

中には、かなりの戦慄を覚えるものもあるので(プレイヤーにもよるのだろうが)、この先を開く時はそれなりに覚悟しておいてほしい。特に天皇崇拝」といったものに嫌悪感を覚える人は…。

では、始めようか。

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別館ブログ開設のお知らせ

読者の皆様へお知らせです。

私のサブアカウントである「桐嶋ローダ(2号)」で、新たなブログを開設しました。

ブログタイトルは「悪魔ハンター桐嶋ローダVS八咫烏」と名付けました。

これは、この「ろーだいありー」で連載中の「『超國家機関ヤタガラス』はなぜ怖ろしいのか?」の関連ブログとなります。

そちらの方も、よろしくお願いします。

なお、「『超國家機関ヤタガラス』はなぜ怖ろしいのか?」の方は、こちらの「ろーだいありー」にて連載を継続しますので、引き続きお読みいただければと思います(近日中には第四回目を公開予定です)。

 

リンク先↓

kirishimaloda6915.hatenablog.com

ブログ読者の皆様へお知らせ

こんにちは。いつもお読みいただき、ありがとうございます。

突然ですが、諸事情により、今日から私のハンドルネーム、及びブログタイトル・デザインを変更いたしました。

内容自体は、今後も変わらないつもりです。

これからも、どうぞよろしくお願いします。

『シャイニングフォース・黒き竜の復活』の問題点・その2

 

 『シャイニングフォース・黒き竜の復活』の問題点とは? その2

はじめに

このシリーズ記事は、セガより2004年に発売された、ゲームボーイアドバンスGBA)ソフト『シャイニングフォース・黒き竜の復活』(以下『黒き竜』)の問題点を掘り下げていく連載企画の第二回目である。

この『黒き竜』は、1992年にセガより発売された、メガドライブ用ソフト『シャイニングフォース・神々の遺産』(以下『神々の遺産』)を、GBA向けにリメイクしたものである。

『神々の遺産』は、「ルーン大陸」という架空のファンタジー世界を舞台としたシミュレーションRPGであり、人間の他にエルフ、ドワーフケンタウロスなどの様々な種族が登場する。

『黒き竜』は、これをアレンジ移植したものである。主な変更点は、主人公にセリフがあること(オリジナルではほとんど喋らない)、新キャラクターが追加されていること、シナリオの一部変更、システム面の一部変更、新システムの追加、グラフィックのリニューアルなどがある。

 

今回のテーマは「主人公が喋る事の問題点」

今回は「『黒き竜』の主人公にセリフがあることの問題点」を取り上げようと思う。

まず、『神々の遺産』及び『黒き竜』の主人公について解説しよう。

主人公は、人間の剣士の青年である(デフォルト名は「マックス」で、変更可能だが、ここでは「主人公」とする)。ある日、「ガーディアナ」という国に流れ着いていたところを救われるが、記憶を無くしてしまっている(この失われた記憶には、重大な秘密が隠されている)。この国で平穏に暮らしていたが、ある時「ルーンファウスト」という軍事大国の軍隊が、ガーディアナに攻め込んできたことをきっかけに、ルーンファウスト軍と戦うために、仲間たちと共に立ち上がることになる。

さて、先ほども書いたように、『神々の遺産』での主人公はほとんど喋る事は無い(例外あり。これは後に述べる)。これは超有名なRPGドラゴンクエスト』(以下『ドラクエ』)を思わせる。

ところが、リメイクである『黒き竜』では、主人公は最初から喋りまくるのである(音声は無い)。これは、超有名なRPGファイナルファンタジー』(以下『FF』)のようである。

つまり、「ドラクエをリメイクしたら、なぜかFFになってしまった」かのような違和感を覚えるのである(『黒き竜』しか知らない人には分からないだろうが…)。

しかしそれだけではなく、「主人公が喋ることによって、様々な問題点が生じている」点にも注目してもらいたい。

ここから先は、その問題点についていくつか取り上げてみよう(なおここから先は、ストーリーの重大なネタバレを含むのでご注意を)。

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シリーズ記事「『超國家機関ヤタガラス』はなぜ怖ろしいのか?」・第三回目

 

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(※画像はイメージです)

シリーズ「超國家機関ヤタガラス」はなぜ怖ろしいのか?

・第三回目「『第七話・呪われた探偵』というシナリオの怖ろしさを検証する(其の弐)」

 はじめに

このシリーズ記事は、デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(以下『超力兵団』。「プレイステーション2」専用ゲームソフトとして2006年に「アトラス」社より発売されたもの。現在は絶版)に登場する、「超國家機関ヤタガラス」(以下「ヤタガラス」)という架空の組織を「徹底的に批判するため」と、「このゲームシリーズはもう封印作品とすべきである」ということを訴えるために書くものである。

なぜ、このようなことを訴えるのか、ということについては、この記事を読み進めれば分かるだろう。

なおこの記事には、ゲームの「ネタバレ」も多く含む点には注意されたい。

また、このゲームをプレイされたことが無い方には理解できないであろうことは、お断りしておく。

私のTwitter(現在非公開)での発言も再録している部分がある。

 前回までのおさらい・ゲームの概要

『超力兵団』は、『女神転生』という「悪魔(敵モンスター)を仲魔(味方)として戦わせたり、『悪魔合体』という独自のシステムを持つRPGシリーズ」をベースとした作品である。

ジャンルはRPGだが、戦闘シーンはアクション要素がある、という点は他の『女神転生』には見られない、独自のものである。

対象年齢は15歳以上(廉価版は「C」区分だが、内容は同じ)。15歳未満でも購入は可能。

「暴力シーンやグロテスクな表現を含む」の注意喚起あり(主に戦闘シーンの流血描写についてのこと。苦手な方はご注意)。

1931年「架空の日本(「大日本帝国」)」を舞台とするが、年号が「大正20年」という、ありえないものになっている(現実だと「昭和6年」)。そして、シナリオの主な舞台となるのは「帝都(東京)」である。

主人公は「葛葉ライドウ」という少年。表向きは学生で、「探偵助手」もしているが、正体は「『ヤタガラス』配下のデビルサマナー(「悪魔召喚師」)」なのである。

なお、「ライドウ」というのは通称で、「本名」はプレイヤー自身で入力する。

全十二話のうち、前回までは第七話まで大雑把に紹介したが、おさらいするとこんな話である。

 

1931年の帝都(東京)。

ライドウは、ヤタガラス配下のデビルサマナーであり、「帝都を守護する」という使命を与えられているのだが、ある日「大道寺伽耶(だいどうじ・かや)」という令嬢が行方不明になる事件に遭遇する。

この事件を追ううち、これは「帝都の破壊を目論む勢力による事件」であることが判明する。

ライドウは、この勢力と戦うことになるのだが…。

そして、第七話では「ヤタガラスの命令で、『敵に呪いをかけられて、身動きが取れなくなった、ある重要人物』を救うために戦う」ことになるのだった…。

 「ヤタガラス」とは何か?

では「ヤタガラス」とは? ということは前回も触れたが、もう一度書くと「古くから背後で日本を『不思議な力によって』守護・支配する、謎に満ちた組織」であるという。多くの「デビルサマナー」たちを配下に置いているのだとか(ちなみに「デビルサマナー(悪魔召喚師)」とは、「悪魔を仲魔として共に戦うことができる」職業のこと)。

 しかし、あえて断言すれば、「ヤタガラス」のモデルは国家神道である。

なぜかというのは、この先で明かそう。

なお、「ヤタガラス八咫烏)」とは本来、神武天皇を導いたとされる、伝説(神話)上の烏(三本足であるという)」のこと。

 第七話はなぜ大問題作なのか?

前回では、「第七話・呪われた探偵」というシナリオは「大問題作である」と説いたが、今回はそれをさらに掘り下げていきたい。

まず、先ほども少し触れたが、この第七話のあらすじはこういうものである。

 

「ヤタガラスの使者」(ヤタガラス配下の女性。シナリオ上何度も会うことになる、ライドウの協力者)が言うには、「海軍の…、いや、日本の未来において重要な御方」が、「敵勢力の『呪い』」にかかってしまったという。

この重要人物を救うために、ライドウが「呪い」をその身に引き受け、術者を倒すようにと命じられる…。

 

これのどこが問題なのかは、前回も書いたように、この「重要人物」というのが実は大正天皇であるということと、「ヤタガラスの命令に逆らうことはできない」という点である。

つまり、天皇を救うために、命がけで戦え」と命じられる話であり、「従わない限りクリアは不可能である」、という二点が大問題なのである。

なぜそれを問題とするのかは、これから詳しく解説していこう。

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『シャイニングフォース・黒き竜の復活』の問題点・その1

シャイニングフォース・黒き竜の復活』の問題点とは? その1

これは、以前レビューを書いた、ゲームボーイアドバンスGBA)ソフト『シャイニングフォース・黒き竜の復活』(以下『黒き竜』)の問題点を掘り下げていく連載企画である。基本的には、自分の主観によるものなのでご了承あれ。

 

このゲームは、2004年発売(発売元・セガ)の「シミュレーションRPG」であり、1992年発売のメガドライブ(MD)ソフト『シャイニングフォース・神々の遺産』(以下『神々の遺産』)をリメイクしたもの。ただし、はっきり言えば「一部は進化したが、肝心なところは劣化したリメイク」である(この記事は、『黒き竜』と『神々の遺産』の両方をプレイしたことがある人向けに書いていることをお断りしておく)。

 

『神々の遺産』の良さは、バトルパートの「テンポの良さ」である。

だが、以前のレビューでも書いたが、『黒き竜』ではテンポの悪さが目立つのである。

敵ユニットの思考時間が、オリジナルより長いというのはかなりイラつく。

他には、例えば「ブレイズレベル2」などの「広範囲を攻撃可能な魔法」で、敵を複数攻撃した時の、画面切り替えの遅さなどもある。

 

この差はどこから来るのか。MDとGBAの性能差というのもあるのだろうか。

ただ、似たタイプのゲーム『ファイアーエムブレム』のGBA版(全三作)は、敵の思考時間が妙に早かったのだが、これはどういうことなのだろう。

プログラマーの技術の違いなのか。

 

『神々の遺産』では、1ユニットに持たせられるアイテムは四つまで(武器と消費アイテムなどを含めて)であったが、『黒き竜』では1ユニットあたり八つまで持たせられたり、「アイテムボックス(倉庫)」というシステムが追加されていたりする点などは良いと思う。

ただ、いくらシステム面が改善されているとしても、肝心のバトルパートのテンポが悪いのでは、快適に楽しむのは不可能である。

 

次回は、また別の問題点を指摘したいと思う。